頬の脂肪とたるみ

頬の脂肪とたるみ

丸顔と「何となくたるんできた」と言うことを主訴に、当院を受診したモニターさんです。頬にプラズマリポを施行し、たるみと頬の脂肪溶解(融解)を同時に実現できました。ちなみに、顎の下にはプラズマリポを施行していないのですが、後の方の写真でわかるとおり、この顎の下の部分にも効果がおよび、たるみが顔の下半分全体にわたって改善しています。
プラズマリポは、このように、強力な脂肪溶解(融解)効果だけでなく、皮膚のたるみの改善にも大きな効果を発揮します。
プラズマリポはレーザーとは違って、多数の波長を含む光によって脂肪を溶解(融解)し、皮膚のたるみを引き締めます。実際上、装置本体で作られる光の元はレーザーなのですが、このレーザーがファイバーを通って、その特殊加工した先端に到達すると、多数の波長を含んで360度方向に拡散する光に変換され、脂肪溶解(融解)効果だけでなく、皮膚の引き締めにも大きな効果を発揮できるようになるのです。

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では、どうして多数の波長を含むプラズマリポの方が、レーザーよりも脂肪溶解(融解)効果が大きいのでしょうか?それは、レーザーがファイバーの先端から前方に直進しかしないのに対して、プラズマリポが先端から拡散するためと言うのが一つの理由です。そのことによって、脂肪の溶解(融解)範囲が広くなり、同じ操作で手術しても、プラズマリポが溶解(融解)する脂肪の体積が大きくなるためです。
もう一つの理由は、プラズマリポが多数の波長を含むというところにあります。光と言うものは、その色によって、吸収されやすい物質が決まっているのです。そして光の色とは即ち波長のことです。たとえばメラニンという物質は、紫外線をよく吸収する物質です。皮膚のメラニンが紫外線をしっかりと吸収することによって、人体の内部に紫外線が到達するのを防ぎ、紫外線による障害や発癌を防止しているのです。このように、光はその波長に応じて、よく吸収される物質が決まっています。ところで、レーザーと言うものは、単一波長の光であることがその定義の一つです。単一波長でない光はレーザーとは呼ばないということです。だからレーザーの場合には、単一波長と言って、一つの波長しか光が出ません。
そこで、各レーザーメーカーは、脂肪によく吸収される波長のレーザーを開発して製品化しています。これらの製品は、たしかに脂肪細胞にはよく吸収され、脂肪細胞を破壊するのに役に立ちます。しかし、脂肪「組織」は脂肪細胞だけでできているものではありません。脂肪組織は、脂肪細胞と脂肪由来幹細胞、それらの細胞外マトリックスで構成されているのです。そして、この細胞外マトリックスと言うのが曲者で、脂肪由来幹細胞もこの中にあり、脂肪細胞の再生を司っているのです。レーザーはたしかに脂肪細胞を破壊・溶解(融解)しますが、この細胞外マトリックスを破壊するわけではありませんので、せっかく脂肪細胞を破壊しても、脂肪由来幹細胞が働いて、全てではありませんが、脂肪細胞を再生してしまうのです。

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細胞外マトリックスとは、細胞を取り囲むようにして存在し、組織の形を作るために存在しています。つまり、細胞外マトリックスがなければ、細胞は顕微鏡を使わないと目に見えないほど小さなものですので、いろんな臓器はドロドロの液体状で形を成さず、人体も形がない状態で、液体人間になってしまいます。したがって、この細胞外マトリックスは、細胞が集合して臓器を形作る際の骨組、または足場であるということができます。
また、細胞外マトリックスのもう一つの働きとして、細胞に対する物質の運搬とその調節と言うものがあります。つまり、細胞が生きるために必要な栄養や酸素などを効率よく供給したり、それらを貯蔵する働きがあるのです。当然のことながら、傷害を受けた組織の再生に必要なものも貯蔵しており、組織が傷害を受けるとそれらを放出して幹細胞の分裂や分化を促進し、組織の再生を助けるわけです。レーザーを照射されて脂肪細胞が溶解(融解)・破壊された脂肪組織は、この細胞外マトリックスから供給された栄養や成長因子によって、脂肪由来幹細胞の分裂と分化を促進させ、脂肪組織の再生が促されることになります。
したがって、効率よく脂肪溶解(融解)の効果を出すためには、脂肪細胞のみを溶解(融解)・破壊するのではなく、この細胞外マトリックスを破壊してしまわなければならないということがお分かりかと思います。

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アゴ下のたるみに対しても効果を発揮しています。

脂肪組織においては、脂肪細胞はこの細胞外マトリックスが形成する膜によって包まれ、それがまたいくつか集まってさらに大きなマトリックスの膜で包まれると言ったことを繰り返して存在しています。そして、この細胞外マトリックスは、物質としては各種コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなど、多種多様の物質でできています。また、皮膚の細胞外マトリックスの構成成分と共通のものを多く含んでもいます。つまり、脂肪細胞のみによく吸収される波長のレーザーだけでは、この細胞外マトリックスへのレーザーの吸収は弱く、これをしっかりと破壊することができないということです。そこで、別の波長のレーザーを同時に照射するという発想が生まれてくるのですが、この細胞外マトリックスは前述のように多種多様な物質を含んでいますので、一つの波長のレーザーを追加するだけでは、破壊には不十分であるということができます。プラズマリポは、多数の波長を含んだ光(ブロードバンド光)であるため、脂肪細胞と同時に様々な物質で構成される細胞外マトリックスにも作用し、それらを効率よく溶解(融解)・破壊することで、術後の脂肪組織の再生を抑え、大きな効果を得ることができるというわけです。

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また、前述のとおり、細胞外マトリックスには皮膚と共通の成分が多く含まれています。そのような細胞外マトリックスによく作用するプラズマリポは、当然のことながら皮膚にもよく吸収されるわけです。実際の手術では皮膚に直接プラズマリポを照射するわけではありませんが、皮下組織のかなり皮膚に近いところで照射しても、光が拡散する性質があるため、火傷などの合併症を発症することはまずありません。それでも脂肪組織から皮膚の方向に漏れたプラズマリポの光は、皮膚によく吸収され、その細胞と細胞外マトリックスに刺激を与え、皮膚のたるみに対してその改善に非常に役立ち、レーザーよりも大きな効果が望めるのです。
光が拡散するということは、先述のように脂肪溶解(融解)範囲が広いという利点だけでなく、安全性の上でも大きな利点となります。それは、レーザーと違って光が拡散するということで、ファイバーの先端に本当に近い場所のみが、強いエネルギーを受けるということだからです。映写機やプロジェクターを使用するときに、スクリーンが遠くなると画像が大きくなり、暗くなるのと同じことです。しかし、レーザーポインターは、遠くのスクリーンでも鮮明な点状のスポットを描出することができます。つまりレーザーは誤照射によって、時には重大な事故を惹起してしまうのに対し、プラズマリポは、ファイバーの先端からある程度の距離になれば、エネルギーは人体に全く害のないレベルになり、誤照射による火傷や眼球への障害は発生しようがないのです。
このように、拡散し、多数の波長を持つブロードバンド光であるプラズマリポは、その効果と安全性の両面において、脂肪溶解(融解)と皮膚のタイトニングに非常に有用な機器であるということができます。

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こちらの写真でも、顎下のたるみに効果が出ていることに注目!


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