太もも その2

太もも その2

プラズマリポ・ドレナージで、太ももの気になるところの脂肪を落としたモニターさんです。当院のプラズマリポは、ボディーに関しては、ほぼすべての症例でドレナージを行っています。

2011_0407_155239AA.JPG 2011_0712_124405AA.JPG

2011_0407_162910AA.JPG 2011_0407_162921AA.JPG

ドレナージとは、ドレーン(ドレイン)の動詞形です。ドレーンとは「排水口」という意味で、その動詞形のドレナージとは「排水する」という意味です。この意味合いから、医療の世界では「血液や膿汁、浸出液などの、体内に溜まった液体の排出などに使用するカテーテル(管)のことをドレーンといいます。そしてドレーンを使って体内に溜まった液体を排出することを、ドレナージと言うのです。
一般的に、体内に溜まった体液は、周囲の組織に対して刺激性がなければ、ドレナージしなくても、そのままで時間とともに周囲の組織に吸収されてしまって、消滅してしまいます。それに対して、膿汁や胆汁などの強い組織刺激性を持った体液の場合には、ドレナージを行わないと、周辺の組織に対して破壊的に作用したり、さらなる刺激性を以って炎症を全身にわたって惹起することになります。したがって、ドレナージという行為、つまりカテーテル(管)を使用して体内に溜まった体液を体外に排出するという技術は、古くから外科治療学的に基本的な手技となっています。
そこで、プラズマリポ・ドレナージの位置づけなのですが、これは、プラズマリポによって溶解(融解)された脂肪を、体外に排出する技術であるということができます。

2011_0407_155320AA.JPG 2011_0712_124432AA.JPG

プラズマリポによって溶解(融解)された脂肪組織は、瞬時にして液体と化します。その液体を体外に排出するのが、プラズマリポ・ドレナージなのです。脂肪組織が溶解(融解)されてできた液体(主として中性脂肪)は、膿汁や胆汁などのような強い組織刺激性を持った体液ではありません。したがって、ドレナージを行わなくても時間とともに周辺の組織に吸収されていきます。しかし、プラズマリポの強力な脂肪組織に対する溶解(融解)作用により、溶解(融解)によってできた液体の量も非常に多く、それらが吸収されてしまうまで、非常に長い時間を要します。このことは、プラズマリポの手術効果としてのサイズダウンまで、術後長期間を要するということです。そこで、このサイズダウンまでの期間を短縮するために当院で開発されたのが、プラズマリポ・ドレナージなのです。プラズマリポ・ドレナージは、それ専用のカニューレの中にプラズマリポのファイバーを装着します。そうすると、脂肪組織がプラズマ光によって溶解(融解)されると、瞬時にカニューレの先端から溶解(融解)された脂肪組織がカニューレを通して体外に排出されます。
ボディーのプラズマリポを行う際に、プラズマリポ・ドレナージを施行する理由は、このようなサイズダウンまでの期間短縮だけではありません。

2011_0407_155258AA.JPG 2011_0712_124417AA.JPG

理由としては幾つかのものがあるのですが、その中の一つに、手術効果の大きさがあります。同じ量の脂肪組織に対して、同じエネルギー量のプラズマ光を使用して、脂肪組織の溶解(融解)を行い、最終効果が出ている術後3か月目以降の効果を比較してみました。すると、通常のプラズマリポよりも、プラズマリポ・ドレナージのほうが、サイズダウンの度合いが大きいことが観察されました。この結果を元にして、当院ではボディーのプラズマリポは必ずドレナージを使用するのですが、この理由として、傷害を受けた脂肪組織の修復と再生のメカニズムが考えられます。つまり、溶解(融解)された脂肪組織としての体液が溜まっていると、人体の再生機構が、そこを脂肪組織が傷害された部分として認識しやすいのではないかということです。人体の再生機構が働くと、そこには元の組織を再生しようとする力が働き、脂肪組織の場合には脂肪組織が再生しようとします。そこで、脂肪組織が破壊されたというシグナルがたくさん存在すれば、再生機構もたくさん働き、脂肪組織の再生も大きくなると考えられるのです。
プラズマリポの場合には、たくさんの脂肪が溶解(融解)され、それに伴って脂肪組織は破壊されたというシグナルを伝達する物質もたくさん発生するものと考えられます。

2011_0407_155403AA.JPG 2011_0712_124502AA.JPG

それらのシグナルを伝達する物質を、そのまま脂肪組織内に放置しておくことで、再生機構の活発な働きが発生し、脂肪組織の再生が進みます。そのことが結果として、プラズマリポの手術効果の減弱を招いている可能性があります。そこで手術法を、ドレナージを行うプラズマリポ・ドレナージにすることで、溶解(融解)された脂肪組織の周辺の組織に対して「脂肪組織が破壊された」というシグナルを送る伝達物質も、プラズマリポで溶解(融解)された脂肪組織とともに取り去ることになります。そうすると、組織の再生機構の働きも抑えられ、脂肪組織の再生も少なく、プラズマリポの脂肪除去効果も大きくなるということです。このような理由から、プラズマリポをプラズマリポ・ドレナージとすることで、脂肪除去の効果も大きくなるということが考えられます。
皮下脂肪を除去する方法として、一番効果が大きい、つまり一番たくさんの脂肪が取れるのは、何といっても脂肪吸引です。ではなぜ、プラズマリポを希望する患者さんが多いのでしょうか?

2011_0407_155346AA.JPG 2011_0712_124451AA.JPG

それにはいくつかの理由があります。まず脂肪吸引と比較して、プラズマリポの術後のダウンタイムの短さです。2番目としては、術後に皮膚がたるまないかという心配です。3番目としては、術後の痛みの違いです。さらに、強いて4番目を挙げるとしたら、脂肪吸引という言葉の、世間に広まってしまった最悪なイメージです。
プラズマリポの術後経過は、脂肪吸引に比べて生活制限が非常に短く、しかも楽なものです。

2011_0407_155333AA.JPG 2011_0712_124442AA.JPG

プラズマリポの術後には、脂肪吸引と同様に、手術部位の圧迫が必要です。しかしそれは、市販のシェイプアップ用の下着での圧迫で十分で、しかも、その期間は一晩、できれば24時間といったところです。そしてその圧迫を除去した後は、シャワーを浴びていただくことができます。それに対して脂肪吸引では、当院の場合でも専用の圧迫用具を使用して、術後2日間の圧迫固定が必要となります。そして圧迫は患者さん自身で外していただくわけにはいかず、術後2日目に当院に再診していただき、その時に除去します。その時に、吸引管を挿入した穴を防水シールで防水し、シャワーを浴びていただくことが可能になります。プラズマリポも脂肪吸引も、浴槽に入っていただけるのは、術後1週間目の検診後になりますが、それまでの生活制限や通院、圧迫期間に、大きな差があることが分かると思います。このように、プラズマリポの場合には、術後の生活制限が脂肪吸引と比較して非常に楽なため、デスクワークが主体であれば翌日からの仕事も難なくこなすことができます。
プラズマリポは、そのファイバーの先端からプラズマ光が360度にわたって拡散します。このようなプラズマリポの性質により、皮下脂肪層に挿入したファーバーから効率よく皮膚にエネルギーを加えることができます。

2011_0407_155451AA.JPG 2011_0712_124559AA.JPG

そのことによって、皮膚の中の、特に真皮の中のコラーゲンを再構築し、真皮を縮める作用を発生させます。つまり、伸びてたるんだ皮膚を縮めることで、たるみをとる作用があるということです。この作用は脂肪吸引にはない作用で、脂肪除去後のたるみを防止するばかりでなく、バストに対しては吊り上げ効果、顔面に対してはタルミ除去効果を出すことになります。ちなみに、顔面に対してプラズマリポを使用して、たるみをとる術式のことを、プラズマリポ・フェイスリフトと言います。また、年齢とともに太くなってきた二の腕やヒップに対しては、太さを細くしたり、小さくする作用だけでなく、形を若々しく整える作用も持つのです。つまり、脂肪吸引によってたるみが発生してしまうことが予想される場合のたるみの予防とともに、老化による体型の変化を若返らせる効果も、プラズマリポには期待できるということです。このことが、多くの患者さんが脂肪吸引ではなく、プラズマリポを選択する2つ目の大きな理由です。

術後の痛みが少ないのも、プラズマリポの特徴の一つです。それは、神経や毛細血管へのダメージが脂肪吸引に比べて非常に少ないことや、神経のダメージの受け方によるものです。

2011_0407_155437AA.JPG 2011_0712_124547AA.JPG

正直に言って、どうしてここまでプラズマリポのほうが脂肪吸引よりも術後の痛みが少ないのか、私にも明確な答えを準備できていなかったと言えます。実際、神経のダメージの受け方については、脂肪吸引との違いから理論的な答えを導き出してはいたのですが、それだけでは説明がつかないほど、プラズマリポのほうが術後の痛みが軽いという現象が観察されていました。そうこうしているうちに、先日、非常に興味深い論文を目にしました。
その論文の内容は、脂肪を除去するための手術法を比較した論文で、術後の皮下の状態を内視鏡で観察したものです。具体的には、普通の脂肪吸引・レーザーを使用しての脂肪除去・パワーカニューレでの脂肪吸引・超音波(ヴェーザー、ベーザーなど)での脂肪吸引・ボディージェットを使用した脂肪吸引を行い、それぞれ術後にどれくらいたくさんの神経や血管を含んだ脂肪以外の繊維質が残っているかを、皮下に内視鏡を刺し込んで観察したということです。その結果、一番たくさんの繊維を残しているのがレーザーであり、最もたくさんの繊維を切断してしまっているのがボディージェットだったのです。

In Vivo Endoscopy of Septal Fibers Following Different Liposuction Techniques Reveals Varying Degrees of Traumatization

プラズマリポは、正確にはレーザーとは違うもので、その脂肪組織を溶解(融解)する力はレーザーを大きく凌駕したものです。
しかし、脂肪組織を溶解(融解)して皮下脂肪の厚さを減少させるという原理は同じです。したがって、前回に紹介した論文の原理は十分にプラズマリポにも当てはまるものであると言えます。そうすると、脂肪吸引よりもプラズマリポのほうが、神経や血管を含んだ繊維を多く残すことができるということです。そうするとプラズマリポは、脂肪吸引よりも神経へのダメージや出血が少ないということができ、その分、術後の痛みが少ないという結論になります。
ちなみにボディージェットですが、これについてはたくさんの患者さんの証言があります。他院でボディージェットによる脂肪吸引を受けた患者さんたちが、当院で脂肪吸引(プラズマリポではない!)を受けた時に、「前回の手術に比べて非常に楽だった」と、皆口をそろえて言うのです。この論文を読んで、その理由が分かりました。ボディージェットは皮下のたくさんの繊維を切断していて、神経の断端が多数むき出しになっていたのです。神経の断端が剥き出しになっていると、そこでは痛みを多く感じることになります。ボディージェットの術後の痛みが激しいということの、理由が解明できたというわけです。


太もも その2関連ページ

太もも上部
太ももでパンツ類を合わせると、ウエストが大きく余ってしまうというのが、太もものプラズマリポを受ける患者さんの大多数を占める。限られた予算の中で、形を重視して、太ももが細く見えるようにする場合には、太ももの中でも脂肪をとる優先順位というものがある。
膝周辺
人間は心理的に、見えるところから、そこから続く見えないところを予想する傾向がある。このような人間の視覚的効果の上で、膝上は意外と見逃されている、太ももの太さを決める重要ポイント。年齢とともに膝の上が太くなるのは、太ももの前面のたるみとともに、それに膝関節の構造上の特徴が加わって、加齢・老化現象として出現するものである。
ひざの内側・ふくらはぎ・足首
年齢とともに、ふくらはぎや足首が太くなってくるのは、「むくみ」によるもの。そして、「むくみ」は、脂肪組織の血行不良を発生させ、脂肪組織内の低酸素状態を起こし、幹細胞の増殖スイッチがONになるため、脂肪組織の増殖が発生し、それがまた、「むくみ」を促進するという、悪循環が発生する。
太もも その3
プラズマリポは、皮膚の引き締め効果で、ドレナージでとれた脂肪の量以上の効果が獲得できる。
太もも その2
プラズマリポはドレナージのほうが効果が大きい。そしてプラズマリポの利点は、何と言っても、従来の脂肪吸引、ベーザーやボディージェットなどよりも、術後の痛みが軽度であるということ。
太もも内側・外側・前面
形の良い太ももを作るには、太ももの中のどの部分の脂肪をとる手術すればよいのかということが、大切なことになる。
太もも 内側・外側・前面・膝周辺
脂肪組織は脂肪細胞だけでできている物ではなく、脂肪細胞を支える構造や、脂肪細胞を再生させる細胞などが存在する。レーザーで破壊できるのは脂肪細胞だけだが、プラズマリポで、これらも同時に破壊することが、元に戻らない脂肪組織の減量につながる。
ヒップと太もも
プラズマリポの広範囲脂肪溶解力と、皮膚を縮める作用は、ヒップや膝の上のタルミの予防になる。溶けた脂肪は、局所から取り去られ、最終的には代謝されてしまう。
太もも
太ももにプラズマリポを行い、皮下脂肪を溶かして約一か月経過したモニターさん。