E-リフトで使う糸について

E-リフトでは、Elasticum® という糸を使用します。この糸は、周囲の組織を切ってその中に入っていくことがなく、長期にわたって、引き上げ効果を発揮します。材質は医療用のシリコンとポリエステルで、細いシリコンの糸を、編んだポリエステルが包んだ構造になっています。このシリコンの糸の材質や太さ、さらにそれを包んでいるポリエステル繊維の厚みや柔らかさは、周囲の組織を切らずに、長期の引き上げ効果を獲得するという目的に合致した設計になっています。

一例として、 Elasticum® の、シリコンを包んでいるポリエステル繊維は、結合組織の細胞がそこに集まって、効果をより強固にする働きをするように設計さています。

そして Elasticum® 全体では、皮下組織同様の柔らかさで作成されており、皮下に触れにくくなってます。

手術手技上では、 Elasticum® は Jano needle® で挿入することで、引き上げが必要な個所を、正確に引き上げることが容易になります。また Jano needle® は、組織への刺激が少ない設計になっています。このように、 Elasticum® と the Jano needle® を使うことで、手術室ではなく処置室で、本格的なフェイスリフトが可能になっています。またElasticum® は、場合によっては、従来の外科針に付けて使うこともでき、広い応用範囲の下で、外傷や疾病の治療にも用いられています。

Elasticum® の特徴が、組織を切っていって、その中に入っていかないように作られているのは、前述したとおりです。さらに、 皮膚や皮下組織の血行を阻害し、回復を遅くするような剥離操作を、Jano needle® を使用することで、なくすことができます。事実上、 Elasticum® が本来の靭帯になっていくことで、その効果は永久であると言えます。

Elasticum® がなぜ、組織を切っていって中に入って行ってしまわないかというと、以下のようないくつかの理由があります。

  • 糸の伸縮性:Elasticum® は、顔面や体の動きとともに、伸び縮みしつつ、組織の下垂を支え、引き上げます。だから、組織を切らないということが言えます。
  • 直径:通常の、細い滑らかな糸は、容易に組織を切って、中に入って行ってしまいます。しかし、 Elasticum® は太くないながらも、表面は完全に滑らかな糸ではありません。表面が滑らかでないながらも、その硬さが皮下組織と同じように作られているため、皮膚の表面から触れることもありません。
  • 靭帯(リガメント)への変化:Elasticum® は、周辺に結合組織細胞の増殖を促します。その後、約3週間で、糸は周辺組織と同化し、さらに同化のプロセスは、2~3ヶ月続いて終了します。

 

これらの現象の利点としては

  • Elasticum® の周りの、線維芽細胞細胞の集積をはじめとした、線維性の組織反応は、炎症反応を伴わず、組織親和性に優れているということ。このことは、小さな骨欠損に対しても、インプラントとして使用可能であるということ。
  • 手術室ではなく、処置室で処置可能な、シンプルな手技、かつ、自然な仕上がりは、術者・患者、ともに有利な点であるということ。
  • ほとんどの場合、数ミリの切開で処置が行えるということ。これは、切開と言うよりも、むしろ、穴開けと言ってもいいレベルであるということ。

と、言えます。