バストグロウ12回施行のうち5回目

前述の通り、バストの発育不全とも言うべき状態は、思春期における性ホルモンが乳房に十分作用しなかったことが考えられます。


ところでホルモンですが、その作用には、それなりのメカニズムがあります。また、女性ホルモンと男性ホルモンは、その性別に従って、お互いにバランスをとって分泌されます。女性であっても、精巣はなくとも副腎から少量の男性ホルモンの分泌があり、男性であっても、卵巣はなくとも副腎から少量の女性ホルモンが分泌されています。そしてこれらの性ホルモンは、思春期において男女ともに、その分泌量が増加し、成人してからは低下していきます。しかし、成人してから低下していくのは、性ホルモンだけではなく、ほぼすべてのホルモン分泌量が減少するといわれています。これが、総合ホルモン補充療法という、若返りホルモン療法と言われているものの根拠です。また、ホルモンは、その分泌量の減少に伴って、ホルモン分泌量のバランスをとる能力もまた、低下していきます。
バスト・グロウに使用するホルモンですが、やはり女性ホルモンを補充するという形になります。そこで問題になるのが、前述のホルモンのバランスを取る人体の作用のことです。女性ホルモンを補充すれば、このホルモンバランスを取る作用が敏感に働いていると、副腎からの男性ホルモンの分泌も増加し、男性化傾向を見せる形になります。具体的には、声が太くかすれた感じになることが多いようです。しかし実際には、この作用はそこまで敏感に働くことはなく、バスト・グロウで補充する程度の女性ホルモンでは、男性ホルモンの分泌が大きく増加して男性化傾向を示すことはありません。勿論、成人していない状態での、ホルモン環境に対して敏感な思春期の年代においてはこういうわけにはいきませんが、成人していて、ある程度の年齢に到達している場合には、男性化は非常に稀、というよりも、発生しないと言っていいでしょう。言い換えれば、ある程度の年齢に達していると、ホルモン環境のバランスをとる作用が既に鈍くなっているので、女性ホルモンを補充しても、問題がないということなのです。