脂肪吸引で取りだした脂肪を遠心分離?コンデンスファットとは?

脂肪吸引で取りだした脂肪は、Tumescent液(血管収縮剤+麻酔薬+生理食塩水)と、少量の血液が混ざっています。
さらに詳しく言うと、これらに加えて、少量ですが、脂肪吸引の手術造作によって壊された脂肪細胞と、そこから放出された中性脂肪が混ざっています。このまま混ざった状態だと、脂肪細胞(正確には脂肪組織)のみを取り出すことができません。しかし、これらは、脂肪細胞とは比重が異なるため、遠心分離器にかけると、層状にそれぞれの成分が分離します。層状に分離していれば、脂肪の層だけを取り出せば、ほぼ100%の脂肪組織が得られるのです。つまり、脂肪組織が濃縮されている状態です。

最近の言葉で、「コンデンスファット(濃縮脂肪)」というのがありますが、それは、このように遠心分離を行って取りだした脂肪のことです。それをそのままバストに注射すると、従来の脂肪注入に比べて、ある程度の生着率の向上は得られますが、幹細胞を混合する方法からすると、比べようもなく少量です。新しい言葉を目にしたときには、それの意味をしっかりと理解せずに、かっこいい雰囲気だけに酔っていると、大きな期待外れを招きます。コンデンスファットとは、このように、幹細胞脂肪注入では、コンデンスファットというのは、あくまでも中間産物にすぎないのです。