顎の短縮・縮小+先端への骨移植

通常の顎の短縮手術とは違い、顎の短縮と縮小を行い、その時に切除した骨片を、顎の先端に移植した、20歳代後半のモニターさんです。術後は、すっきりとした顎が形成され、小顔効果も出ています。写真は、順に、術前、術後1か月、術後3か月目となります。

こちらのモニターさんの主訴は、実は、顎が長いということでした。
しかし、実際に計測してみると、術前の鼻の下から唇の中心までの距離と、唇の中心から顎先までの距離の比率は、正面から見て、理想的とされる1対1.7と言う比率から大きく乖離しはいませんでした。つまり、顎が長いのではなく、長く見えていたのです。そこで、顎を長く見せている、顎の先端の幅を主体に、手術を計画しました。
手術法は、顎の先端をVの字にカットして、さらに、それによって取り出した骨片を、整形した後に顎先に移植しました。術後1か月では、まだ頬の近くに少し腫れが残っている印象ですが、術後3ヶ月経過した時点では、腫れは完全に退き、細部にわたっても完成の域に到達しています。
顎の先端に対する骨の移植ですが、従来は、移植した骨は、術後3ヶ月すると、吸収されてしまって、残らないというのが、定説でした。しかし今は、移植される顎の骨のほうにドリルで穴を空け、骨髄どうしを連結させておけば、きちんと移植された骨が残るということが、わかっています。このことは、専門的なことになるのですが、考えてみれば当然のことです。一度取り外した骨や軟骨は、その上にある骨膜や軟骨膜が残っていないと、血流が遮断されたままとなり、移植しても吸収されてしまって残りません。例えば、鼻尖形成術では、耳の軟骨を鼻先に移植する方法があるのですが、耳の軟骨の軟骨膜が全て取り外されていると、やはり、移植した軟骨が吸収されてしまって、元に戻ってしますます。骨も同様で、骨折の手術などは、骨膜をなるべくきちんと保存した状態で残すことが、治癒のためには大切なことだとされています。そこで、この、顎の骨の再移植なのですが、顔面の骨を切除する際には、骨膜の下を剥がしていって、切除する目的の部分に到達します。したがって、切除した骨片というのは、骨膜が全て取り外されています。そのため、単純に目的部分に置いてくるというような移植をするだけでは、吸収されてしまうのです。そこで、移植されるほうの骨の骨髄と、骨片の骨髄を、連結させておくことが必要になるというわけです。
さらに、骨片がずれないようにするため、しっかりと固定しておく必要もあります。この固定なのですが、従来はミニプレートが用いられていましたが、現在は、吸収性の糸で固定することが多く、中に異物を残さない方法が主流となっています。

限定解除要件
副作用・合併症:下唇の痺れ
費用:顎の縮小90万円+骨移植加算30万円+麻酔・検査20万円=140万円