何かと不評なマラドーナの整形を考察してみた

何だか不評なマラドーナの整形。オネエになっただとか、おばはんだとか。まあ、写真に写っている耳のピアスがそれらを強調しているとはいえ、大きな理由は、唇にあります。唇が女性的になっているのです。
 
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マラドーナは20代前半の恋人がいるなど、御年にしては非常に元気な方。毎晩、下半身のドーピングをして頑張っているとか。そこで本人としては、今回の整形についてはアンチ・エイジング、つまり、外見上の若返りを目指したものと思われます。
アンチ・エイジングと言えば、世界的にしわ取りやタルミ取りが定番なのですが、それ以外の部分としては、日本と欧米系・ラテン系には、大きな違いがあります。それは、欧米・ラテン系の場合には、唇のアンチ・エイジングを重視するということです。具体的には、唇やその周辺の皮下脂肪の委縮を修正して、ふっくらとした唇とその周辺の形態を若返らせることを重視します。いわゆる、キスをコミュニケーションにおいて多用する文化から来ているのではないかと、思われます。
そこでこのマラドーナの整形ですが、唇とその周辺が強調されすぎ、しかも女性的な形態になっていることが、オネエっぽさを強調する結果となっています。それを除けば、特に問題のある手術というわけではないでしょう。
唇のアンチ・エイジングは、ヒアルロン酸等のFillerを注射する方法や、脂肪吸引で集めてきた自分の脂肪を移植する方法、または、真皮脂肪移植と言って、皮膚と脂肪をくっつけたままとってきて唇に移植する方法などがあります。ヒアルロン酸の場合には、約半年で吸収されてしまいますので、長持ちを狙えば、50%ほど多めに注入を希望する人が多いようです。また、一般的な脂肪注入の場合には、最終的に注入した脂肪の約半分が吸収されますので、やはり最初は2倍くらいの多めに注入します。真皮脂肪移植の場合も、1.5倍を目指します。
マラドーナさんも、まだ整形したばかりでしょうから、周辺との馴染みと、これらの吸収がまだ今一つだとすれば、あと数か月待てば、それなりになる可能性は十分にあります。
因みに、当院の脂肪注入は、ほぼ100%に近い生着率がありますので、多めに注入する必要がありません。逆に、大きくしすぎた時の注入脂肪の除去は、ダウンタイムやコストを含め、かなりの困難を伴いますので、控えめがお勧めです。