腕が太い

腕を細くしたいという希望の患者さんが、夏になると増えます。当然のことながら、脂肪吸引やプラズマリポ や脂肪溶解注射が適応になるのですが、もうひとつ、手術のメニューとして、「アームリフト」というものがあります。


欧米では、結構ポピュラーな手術で、効果は絶大なのですが、腋から肘近くまで、腕の内側に傷が残るため、日本人には徹底的に敬遠されてきた手術です。

しかし、ここに来て、このアームリフトが、の日本でも見直されつつあります。ショートスカーテクニックと言って、傷が腋の下だけに限定される方法が開発されたからです。このショートスカーテクニックですが、どのようにするかというと、

1)脂肪吸引で腕や腋の皮下脂肪を取り除きます。
2)腕や腋の皮膚を引き締めるために、レーザーなどを皮下に照射します。(うちでは、プラズマリポを使用します。)
3)腋の皮膚を紡錘形に切り取り、ジグザグに縫い合わせます。

このショートスカーテクニックのキーポイントは、2)の皮膚の引き締めを行うことで、皮膚の切除が腋の下のみで可能になったことです。

この手術は、皮膚のたるみによって腕が太く見えている人に、絶大な効果を発揮します。具体的には、急激なダイエットによって皮膚がたるんでいるため、腕だけがなかなか細く見えない人。年齢とともに、次第に腕が太くなってしまった人(年齢によって、皮膚のたるみが出てきたため)です。つまり、ピチピチのTシャツを着ていた状態から、ダブダブのブラウスに着替えてしまった状態を想像するといいでしょう。

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armlift-after.JPG

この手術のメリットは、何といってもその効果の大きさですが、そのほかに、以下の点があります。

1)ブラジャーの上の、脂肪の乗っかりも改善できる。
2)ワキガ・多汗症の治療が可能である。(腋の皮膚を切除するから)
3)「気をつけ」の姿勢での効果が絶大で、上半身の若返り効果が望める。

デメリットは腋の傷なのですが、それは、手術の効果や付随するメリットとのバランスを考えて、手術法を選択するといいでしょう。