年齢は50歳手前の、出産・授乳経験のあるモニターさんです。体型的には、かなりの痩せ型体型で、バストの皮下脂肪組織が非常に少ない状態です。また、脂肪注入で豊胸手術を行おうとしても、採取する脂肪が、絶対的に不足しています。成長再生豊胸Fを5セット受けています。術後の写真は、術後3ヶ月を経過しています。
豊胸手術を希望される患者さんと言うのは、痩せ型の体型の方が多いです。しかし、この痩せ型の体型と言うのが、豊胸手術を受ける際には、かなり不利なことでもあります。
まず、バッグの挿入についてですが、もし、こちらのモニターさんが、バッグの挿入手術を受ける場合には、大胸筋下の方法となるでしょう。乳腺下では、バッグの形が、くっきりと浮かび上がってしまうため、なるべく深い層に、バッグを挿入する必要があるためです。そのため、術後の痛みが強く出ることは、覚悟しないといけません。さらに、しっかりと毎日、痛みのあるバストのマッサージが必要となります。このように苦労して大胸筋下の手術を受けたとしても、皮下脂肪ばかりか大胸筋もかなり薄いため、ほぼ100%の確率で、バストの上のほうに、バッグの形が透けて見えることになると思われます。そして、長期経過ですが、バッグのしわが原因の、リップリングという症状も、必発と考えられます。
次に、脂肪注入ですが、この場合の一番大きな問題は、注入するための脂肪を、十分に確保できないということです。脂肪注入の豊胸術では、お腹や太もも、ヒップなどのように、脂肪が比較的多い部分から、脂肪吸引を行って、注入するための脂肪組織を採取する必要があります。痩せている方でも、脂肪が付いているところと言うのは、どこかしらに存在するのが現実ですが、それも程度の問題で、皮下脂肪が少なすぎて、十分な量どころか、ほとんど採取できない場合もあります。また、痩せ型の体型の患者さんの場合、一か所からとれる脂肪が少ないため、脂肪吸引の範囲が広くなる傾向にあります。その場合、術後の経過やダウンタイムも、狭い範囲での脂肪吸引に比べれば、激しく、そして長くなる傾向にあります。
このように、従来の豊胸手術においては、痩せ型の体型と言うのは、かなり不利な条件です。しかし、成長再生豊胸の場合には、あくまでも、バストの成長を獲得する豊胸術ですので、バッグのような異物による不自然さや、脂肪注入のような脂肪吸引の困難さなどとは、無縁のものです。