40歳代後半のモニターさんで、出産・授乳経験のある女性です。成長再生豊胸Fを5セット受けて、豊胸しました。術前は、乳腺及びそれに付随する皮下脂肪に、かなりの萎縮が見られますが、術後の状態は、それらの改善が顕著です。
ところで、こちらのモニターさんのような、バストの形態を、結節状乳房と言います。英語では、Tuberous breastと言います。よく耳にすると思われる、乳房結節とは違います。
結節状乳房とは、小さな乳腺が、円錐形ではなく球体に近い形をして、乳輪の直下に位置している乳房のことです。乳腺発育不全の、一つの形態と言われていますが、はっきりとした原因や、疾患としての概念はありません。この結節状乳房は、痩せ型の患者さんの場合、出産・授乳を経験するまでは、単にバストのサイズが小さいというだけで、特に乳腺の形態異常として自覚することが、かなり稀であると言えます。理由としては、乳腺がしっかりと、それを支えているクーパー靭帯によって、胸壁にへばりつくように固定されていて、さらに皮膚の余りがないためです。そのことによって、小さな球状の乳腺は、周辺の皮下脂肪に埋もれてしまう状態になり、単なるサイズの小さなバストと認識されます。つまり、埋もれることによって、乳腺の形態が隠されてしまっているということです。
しかし、出産・授乳の際には、乳腺の増大に伴って、このクーパー靭帯と皮膚が引き伸ばされます。すると、それまで胸壁に張り付くように固定されていた乳腺は、出産・授乳が終了した後には、胸壁からはがされたような状態になります。そして、余裕ができた皮膚とともに、下方に移動します。所謂、垂れ下がりということが発生するわけです。垂れ下がりが発生すると、既に周辺の皮下脂肪に埋もれた状態ではなくなり、乳腺が球状の形態をしていることが、はっきりと、外見から確認できるようになるのです。
結節状乳房は、基本的には乳腺の発育不全とされている通り、乳腺を発育させてやることが、根本的な解決法と言えます。また、皮下脂肪組織に埋もれるということも、その形態を目立たなくする要素でもあります。したがって、成長再生豊胸の処置を受け、豊胸効果を得ることにより、バスト全体として、結節状乳房の症状は、改善が可能です。