30歳代後半の、MtoFのモニターさんです。ヒップに丸みを持たせて上部を大きく突き出した形にしたいとの主訴でした。しかしながら、術前は、右の臀部には10年以上前に受けた骨折手術の傷跡は見られ、これが拘縮して凹みを生じている状態です。
ヒップに丸みを持たせつつ大きくするのは、成長再生豊胸Wのヒップへの応用で実現可能なのですが、手術による傷の拘縮にはどうしても力不足で持ち上がりがイマイチです。このタイプの傷の拘縮というのは、真皮から皮下脂肪層を経由して、筋膜や腱まで、比較的太く強固な瘢痕組織が、皮下脂肪組織を押しのけて、縄のように連なっているためです。そこに周辺の皮下脂肪を増量するだけであれば、周辺の皮下脂肪のみが増量し、場合によっては、拘縮した傷の凹みが逆に目立つことにもなりかねません。
そこで、特殊なカニューレを用いてこの拘縮の原因である瘢痕組織をカットし、カット後にできた空洞に脂肪を注入して、盛り上げるのに不足している脂肪組織を補い、その後に成長再生豊胸Wを3回施行しました。なお、注入した脂肪は、左60㏄右40㏄です。傷の拘縮部位以外には、脂肪はヒップの上の方と横の凹みに注入しています。麻酔は局所麻酔のみで施行可能です。術後は傷も目立たなくなり、ヒップの形もサイズアップだけでなく、丸くしかも主として後ろに突き出した形となりました。
この方法では、傷そのものの幅を変えることはできませんが、拘縮による凹みは大きく改善させることが期待できます。しかし、後日に傷の幅を細くするための瘢痕修正術を行う際にには、拘縮を解除するための深い切開が不要になりますので、術後のダウンタイムも大幅に短縮できます。




