再生医療についての感想 3

そこで、加齢ということは、どういうことなのかと考えてみると、このインキュベーターの年式が古くなって、性能を十分に発揮できなくなってきたことなのです。


そう考えると、インキュベーター、つまり自分の体を古くしない、つまり、日ごろのメンテナンスを欠かさないことが、老化防止のキーワードとなることは論を待たないのですが、それは今論じている再生医療とは少し方向性が違いますので、別の章でお伝えしようかと思います。
で、幹細胞を注射してしわなどの外見的老化を、若くしてやることや、減少した組織を増量することが、美容整形領域の再生医療なのですが、その際、幹細胞のインキュベーターとなる、注射を受けた部分の状態が、結果に大きく影響するわけです。つまり、注射を受けた部分が、幹細胞の分化や増殖に対して、いい状態でなければならないわけです。それは、しわやたるみの場合には、幹細胞が真皮の細胞に分化し、そのための成長因子を分泌しやすい状態にあることであります。豊胸の場合には、同じく幹細胞が脂肪細胞に分化し、脂肪細胞が増加しやすい環境が、注射を受けた部分で提供されている必要があるわけです。
逆に言うと、幹細胞を注射する部分の状態を、その分化や増殖に適した状態にしておいてやれば、究極、培養というプロセスは不必要になることが考えられます。それは、幹細胞の注射量を減少させることとなりますので、これがさらに進化すると、幹細胞の採取そのものも、少量で済むということになります。そうすると、バストなどの脂肪注入をする際に、痩せた患者さんからでも、脂肪吸引量が不足するので手術不能といったことがなくなるわけです。痩せた患者さんでも、脂肪注入での豊胸術を受けられることになります。

「再生医療についての感想 3」への1件の返信

  1. k より:

    痩せた患者さんでも、脂肪注入で豊胸術後受けられるというのはいいですね。

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