再生医療についての感想 7

前回までは、全身的に若さを保つ方法・若くする方法を書いてきましたが、今回からは、幹細胞を注射するところを、局所的に重点的に行う方法です。ここからが、幹細胞脂肪注入をする際に、最も実際的で、大切なことになります。


幹細胞が増殖・分化するのに適した状態の組織とは、バストの場合には思春期頃の状態です。そこで、思春期とそれ以降のバストの組織には、どのような違いがあるのでしょう?もちろん、思春期には幹細胞が多く、その後は減少しています。しかし、それは幹細胞の注入で賄えます。もうひとつ、もっと大きな違いがあります。それは、成長因子が組織中に少ないということです。成長因子とは、前回までの話の通り、成長ホルモンなどのホルモンが、細胞に対して増殖の指令を出すときに、その伝令の役割を担う物質です。幹細胞は、この成長因子の分泌も司っているのですが、幹細胞がいくらたくさん存在しても、この成長因子が、注入された組織に不足していれば、十分な増殖や分化が行われません。つまり、幹細胞を注射するところを若くすることとは、この、成長因子を増やしてやることなのです。