Aesthetic Surgery Journalが送付されてきました。

Aesthetic surgery journal の2010年9月10月号が、送られてきました。2カ月に1回の発刊ですので、年に6回の送付です。
アメリカの形成外科系美容外科のJournalですので、今回も比較的大きな手術が主体の内容です。その中で、私の目を引いたのは、巻頭の論文。


題名は邦訳すると、「余剰皮膚の直接切除での下瞼の形成術:5年間の経験」。もっと分かりやすく言うと、「皮膚の直接切除での、下瞼のシワとり術」。いまどき風には、「下瞼のシワを切り取っちゃうぞ」ということです。イタリアのミラノのDrの論文です。
内容としては、下瞼のちょうど真ん中くらいのところで、シワに沿って皮膚を切り取ると言う方法です。適応となるのは、かなり高齢の患者さん。皮膚の余りが多ければ多いほど、結果がいいようです。通常、下瞼のシワとり手術は、睫毛のすぐ下のところで切開して、クマのところまで皮膚、または筋肉の下を剥離し、目尻に向けて引き上げ、固定して、余分な皮膚を切除します。しかし、この手術は、シワのあるところの中央を切開して、皮膚を切除します。筋肉はそのままにしておきます。
結果は非常によく、大きな若返り効果が得られています。また、術後の腫れが非常に少ないのが特徴です。しかし、この部分の切開は、高齢者ならシワに隠れるものの、比較的若い人には、傷が目立つことでしょう。また、白人ならいいですが、日本人の場合、傷が目立つ形で残ってしまう可能性が高いと思われます。
日本人に適応するとしたら、だいたい60歳以上の色白の人のみ、良い結果が出ることでしょう。術前の診断が、成否を分けます。
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「Aesthetic Surgery Journalが送付されてきました。」への1件の返信

  1. 匿名希望 より:

    この部分のしわに対して画期的な処置ですね。
    やはり顔の目立つ部分なので、処置に踏み込むには勇気が要りそうです。

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