シリアの学会へ 2 シリア・ダマスカス初日の印象

現地時間で、朝の八時半頃に、ドバイからシリアに到着。迎えのシリア人の方とは、空港出口で簡単に落ち合うことができた。


シリアのダマスカス空港は、シリア最大の国際空港なのだが、飛行機のコックピットのカメラ映像から見ていたが、何だか滑走路も砂や泥だらけで、しかも周囲にはあまり交通量のない道路があるだけ。しかも、ターミナルも小さな空港で、日本や周辺の国々の国際空港を見慣れた身には、「本当に国際空港?」と感じさせる。駐車場も小さい。フィリピンの離島の空港か、イタリアの地方都市並みである。「とんだ田舎の国に来てしまったなぁ」という感じなのだが、車で市内に入ると、そんな不安も吹き飛んでしまった。
シリアのダマスカスは、城壁に囲まれた、いわゆる城塞都市。ギリシャのポリスというのを思い出してもらうと、理解できると思う。石畳が保存された、非常に落ち着いた佇まいである。そして、何よりも、イタリアなどと違って、泥棒がいない。それもそのはず、イスラム法典では、泥棒は大罪で、刑罰としては手首を切り落とされる。そう、ここは、酒もタバコもOKでも、やはりイスラムの国なのだ。
気候もいたって快適。飛行機の乗り継ぎで降りたドバイは、飛行機から出た途端、「暑い」と感じたが、ここはこの季節、日本の4月のような感じである。しかも天気は快晴で、空には雲ひとつない。
早速ホテルに案内される。道路からは、まったくホテルとはわからない。看板も出ていないし、小さなインターホンが、古い木戸についているだけ。しかし、その木戸をくぐり、フロントの前を抜けると、まったく別の風景が目に飛び込んできた。噴水のある中庭に通じているフロントの前の通路は、せまくて暗いのだが、中庭は全面、天然大理石で、シリアの伝統的なイスラム風の装飾が施してある。その横には、これまた装飾の施したロビーが、中庭とつながって、オープンテラス的にしつらえてある。天井には、数百年前の伝統工芸品のシャンデリアが天井からぶら下がっている。私の部屋には、中庭から直接入れるようになっていた。部屋の中も、イスラミックな雰囲気満点。ホテル全体の構造的には、ミラノのフォーシーズンズを小型にした感じである。つまり、プチ・ミラノ・フォーシーズンズのイスラム・バージョンだ。部屋の天井は、2階までの吹き抜けのように高い。
とにかく、空港のチャチさと、街中・ホテルの雰囲気が、いい意味でギャップが大きい。なんだか、今回の滞在は楽しくなりそうである。
とにかく、部屋でシャワーを使ってから、ちょっと昼寝していると、外からなんだか妙な屋外放送の声が聞こえてきた。時間は11時50分。どうやら、イスラムのお祈りの時間を知らせる放送のようである。続いて、お経のような声。どうやら、コーランのお祈りの言葉。もう、ワクワクしてきた。
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「シリアの学会へ 2 シリア・ダマスカス初日の印象」への3件のフィードバック

  1. 匿名希望 より:

    とても豪華なホテルですね!
    説明も分かりやすいので情景が目に浮かびます。

  2. ペコ より:

    ステキなところですね☆
    こういう所大好きです・・・

  3. k より:

    今回はどのような学会だったのですか?

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