成長再生豊胸Wの順次経過

成長再生豊胸W 1回目

成長再生豊胸Wを5回行ったモニターさんの第一回目の結果です。授乳終了後に、以前よりもバストが小さくなって、形が崩れたということで、治療に至りました。

一回では、いかに成長再生豊胸Wとは言っても、大きな変化は見られません。しかし、通常の成長再生豊胸と比較して、それ以上のふくらみは観察できます。豊胸を希望される方は、大半は痩せた方が多く、そのためバストには、乳腺や脂肪組織を構成する細胞が少ない傾向がみられます。そこで、成長再生豊胸の効果が現れるためには、ある程度それらの組織が増える必要があり、そのためには、複数回の処置を必要とする場合が多いと言えます。その理由としては、成長再生豊胸の治療コンセプトが、これまでの豊胸術のような、何かをバストに入れてその体積を以て豊胸効果を獲得するというものではないためです。成長再生豊胸の治療コンセプトは、あくまでも自分のバストを構成する細胞の分裂を促し、その成長を以て豊胸効果を獲得するというものだからです。つまり、100個の細胞を2倍に増やす場合には、100個の細胞が新たに造られますが、200個の場合には、2倍に増えると200個の細胞が造られるということで、元の細胞が多ければ多いほど、その豊胸効果が大きいということです。したがって成長再生豊胸は、豊胸効果が処置回数に比例するのではなく。処置回数を重ねるほど、豊胸効果が倍増するといった具合に、豊胸効果が、処置回数に対して二次関数的に変化するという傾向があります。

成長再生豊胸の場合には、これまでの豊胸術とは違って、大きな豊胸効果を獲得しようとすれば、処置回数を重ねることが必要になるということです。理由としては、前述のように、1回目の成長再生豊胸で増加した乳腺や脂肪の細胞が、2回目には、その分裂して増加した分も含めて、元々存在した細胞とともに、同時に増加するためです。この細胞分裂による豊胸効果は、すでに完成してしまった脂肪細胞や乳腺細胞ではなく、それらの元になる、バストの組織の中の幹細胞やそれらの前駆細胞の性質によるものです。幹細胞とは、様々な種類の細胞に分化し、それ自身もコピーしながら分裂する細胞のことで、組織の再生に中心的な役割を果たしています。幹細胞は、人体の様々な組織の細胞とともに、それらに交じって、全身のいたるところに分布しています。そして、幹細胞が分布している組織の細胞が、病気で障害を受けて死滅したり、怪我で組織の欠損が発生したりした場合に、その組織の細胞を補うために、自分自身の分裂と、それに伴う目的の細胞への分化を開始します。

このような性質を持つ幹細胞は、バストを構成する乳腺や皮下脂肪組織にも存在し、しかも人間が生きている限り、存在します。これらの乳腺やバストの皮下脂肪組織幹細胞に対し、ホルモンによって刺激を与え、成長因子でその刺激を受け取りやすくし、効率的にその成長を促し、その結果として豊胸効果を獲得するのが、成長再生豊胸の基本的コンセプトです。そして、処置の回数を重ねれば重ねるほど、効果が良好に現れてくるのは、前述の通り、この幹細胞の分裂に伴う分化に際しての、自己複製能力(幹細胞がコピーされる)と言う性質によります。このことは、幹細胞の性質そのものであり、他の細胞には少数にしか見られない、その分裂・分化の形式の特徴です。幹細胞は、分裂して自身と同じ幹細胞になるのと同時に、各組織を構成する細胞の前駆細胞になります。この前駆細胞と言うのが、前脂肪細胞や前線維芽細胞と言われるものです。つまり、幹細胞は自己複製とともに、他の種類の細胞にも変化します。したがって、成長再生豊胸の処置を受けると、まず、この幹細胞とそれに連なる前駆細胞が増加し、それらは乳腺や皮下脂肪の細胞とともに豊胸効果を発揮するばかりか、次の成長再生豊胸の処置に対して、良好な反応を創出する基にもなります。

成長再生豊胸の効果に関しては、前述のように、バストの中にある幹細胞や、乳腺・皮下脂肪の前駆細胞の数が多いほうが、大きな豊胸効果を獲得できます。つまり、バストが元々、ある程度の大きさがあるほうが、本当に小さなバストから治療を開始するよりも、一般的に効果が出やすいということが言えます。しかし、バストにある程度の大きさがある場合であっても、成長再生豊胸の効果の発現については、その中の幹細胞や前駆細胞の数によるところが大きいため、一概に、バストが大きい人は成長再生豊胸の効果が出やすいということも言えないのが現状です。一般的には、サイズが小さければ、バストを構成する乳腺や皮下脂肪の細胞が少ないということができ、それに伴って、幹細胞や前駆細胞の数も少ないと言うことができます。それが、ある程度の大きさから治療を開始したほうが、「一般的には」効果が大きいということの理由でもあります。そこで成長再生豊胸Wなのですが、これには、通常の成長再生豊胸の2倍の成長因子が入っています。そのことで、長期間にわたって、それを注射した皮下脂肪層における成長因子の濃度を保つことができ、1回の処置の効果が、通常の成長再生豊胸と比較して大きなものになっています。つまり、バストのサイズが元々小さな方や、皮膚が伸ばされているにもかかわらず、バストの中身が減少してしまった方でも、1回の処置後には、ある程度の豊胸効果を感じていただける場合が多くなっています。

成人した後でも、バストが小さいままの状態と言うのは、バストの発育不全と言うことができるかもしれません。勿論、これには病的な意味はありません。しかしそのような状態と言うのは、思春期に、バストがホルモンの刺激を十分に受けなかった可能性があります。原因としては、女性ホルモン自体の分泌が少なかった場合と、女性ホルモンの刺激を、乳腺と皮下脂肪組織をメインとした、バストの組織が十分に受取れず、結果として十分な成長が得られなかったことの、2つの場合が考えられます。そしてその原因が、どちらであったとしても、成長再生豊胸の治療を受けることで、ホルモンの刺激を再び与えることと、ホルモンの刺激を受け取る側に成長因子を補充することで、幹細胞をはじめとしたバストの成長に関与する細胞の働きが活発化します。このことは、バストが最も成長する時期である、思春期の体内環境を整えてやることでもあるのです。つまり、成長再生豊胸を一言で表現すると、バストを思春期の状態に戻してやり、その成長を以て、豊胸効果を獲得する方法であると、言うことができます。

成長再生豊胸W 2回目

成長再生豊胸W2回目の結果です。1回目ではなく、その前の、元々の状態との比較になります。

成長再生豊胸W1回目の結果のところに前述したように、バストサイズが非常に小さい場合には、乳房発育不全とも言うべき状態であるとも言えます。そしてそのような状態は、思春期において、女性ホルモンが乳房に十分作用しなかったことが、原因の一つとして考えられます。ところで、その女性ホルモンですが、それが作用を発現するには、その発現に至るメカニズムがあります。さらに、女性ホルモンと男性ホルモンは、お互いにバランスをとって分泌されています。当然、女性の場合には女性ホルモンが優位で、男性ホルモンの分泌は少量です。つまり、女性であっても、副腎からは少量の男性ホルモンが分泌されており、男性であっても、副腎からは少量の女性ホルモンが分泌されて、性別に応じてそれらがバランスをとっているということです。このような、お互いに逆の作用をする性ホルモンは、思春期には、男女ともに分泌量が増加して、成人期にかけては低下していき、老年期ではさらに低下します。しかし、成人してから分泌が低下していくのは、これらの性ホルモンだけではなく、甲状腺ホルモンや成長ホルモンなど、ほぼすべてのホルモン分泌量が減少します。これらの多種多様なホルモンを補うのが、若返りホルモン療法と言われている、総合ホルモン補充療法の根拠です。また、全てのホルモンは、それらの分泌量が加齢に伴って減少するに従い、フィードバック機能と言う、分泌量のバランスをとる機能の感度もまた、低下していきます。

そこで、成長再生豊胸の処置の際に使用するホルモンですが、これは女性ホルモンです。そこで前述の、ホルモンのバランスを取る人体の作用が問題になるのではないかと、心配になるかもしれません。女性ホルモンを注射すると、バランスを取る作用によって、自分が自然に分泌していた女性ホルモンが減少し、さらに、副腎からの男性ホルモンがたくさん分泌され、男性化するのではないかという具合です。男性化と言うのは、具体的に一番多いのは、太くかすれたように声が変化することです。しかし現実的には、このフィードバック作用は敏感に働くことはありません。つまり、成長再生豊胸で注射する程度の女性ホルモンでは、男性化傾向を示す原因である男性ホルモンの分泌の増加はないということです。これは、全種類のホルモンの分泌が減少している成人の場合には、その減少している分を補ってやっても、ホルモンそのものの分泌バランスには影響しないということです。言い換えれば、このことは、ある程度の年齢に達すると、ホルモン分泌のバランスをとる作用が鈍くなっていると言うことができます。したがって、成長再生豊胸で使用する程度の女性ホルモンを補充しても、フィードバックがかかって男性化するというような問題はないということなのです。

成長再生豊胸における女性ホルモンの補充は、バストの組織に対して、それを大きくする作用を期待することが目的です。そしてその作用が発現するのは、一定のメカニズムを経ての結果であることは、前述の通りです。ホルモンの作用というのもは、内分泌腺から血中に分泌されたホルモンが、血流に乗って、その作用するべき組織へと運ばれていくことから始まります。しかし、組織に到達したホルモンが、そのまま直接その中の細胞に作用して効果を出すわけではありません。血中のホルモンは、それが作用する組織や、それを構成する細胞の、レセプターというところに結合します。このレセプターと言うのは、一般的に、主に脂質でできた細胞膜の、表面に存在するペプチドやタンパク質です。するとレセプターは、細胞内に向かって、ホルモンが結合したという信号を送ります。そうして、細胞が分化・分裂を始め、一定の方向性を持った分化と分裂を開始し、それらは成長因子によって増幅されて、細胞と細胞外基質(細胞外マトリックス)の複合体・集合体として、組織が増殖する形となります。また、成長因子はそれ単独でも、ホルモンのレセプターへの到達を細胞に知らせる信号にもなりえることが分かっています。つまり、ホルモンの作用というのは、細胞膜に存在するレセプターを介した信号と、それを増幅させる成長因子によって、組織を増殖・増大させるということです。これを逆から見れば、ホルモンがいくら高濃度に血中に存在しても、細胞のレセプターの数が少なかったり、成長因子が組織に少量しか含まれなかったりすれば、その効果が十分に発揮されないということです。

このような組織の増殖に関する、ホルモンの、レセプターと成長因子を介したメカニズムは、当然のことながら、女性ホルモンとバストに当てはめることができます。血液の中に女性ホルモンが増えると、乳腺やその周辺の皮下脂肪組織にも女性ホルモンが増加します。すると、女性ホルモンがそれらの細胞の表面にあるレセプターに結合して、その中に増殖の指令を司る信号を送ります。この信号の役割の一端を担うのが、成長因子です。そしてそのようなシグナルを受け取って増殖するのが、乳腺や皮下脂肪組織内の、幹細胞と乳腺や脂肪組織の前駆細胞です。これらの細胞は、成長因子の存在下でホルモンによる増殖を促すシグナルを増幅させ、分裂や分化を活発化させます。勿論、その他にも、乳腺や皮下脂肪組織には、幹細胞から一連の前駆細胞を経て分化・分裂を終了した、乳腺細胞や脂肪細胞が存在します。しかし、それらのような最終的な状態にまで変化した細胞は、それ以上は分裂や分化をすることはありません。分化と分裂を行って、バストの体積を増加させ、豊胸効果を発揮させるのは、あくまでも、乳腺や皮下脂肪組織に含まれ、それらを構成する成分である幹細胞から、前駆細胞と呼ばれる、乳腺の細胞や脂肪細胞の前の段階まで分化した細胞までです。つまり、分化する可能性のある細胞でなければ、豊胸効果には関与することはなく、また、それらが分化と分裂を繰り返すことによって、結果的に、乳腺細胞や脂肪細胞が増加して豊胸効果へと繋がるということになります。

思春期を過ぎると、多くの場合、バストの成長はストップします。このストップしてしまったバストの成長を、再び発生させるのが、成長再生豊胸です。つまり成長再生豊胸は、思春期を過ぎた年代において、ホルモンと成長因子を補充してやることで、バストを思春期と似た環境に置いてやり、そうすることで、その成長をもう一度発生させるというものです。思春期の状態にすると言うことですので、バストの成長が再び始まり、豊胸効果を獲得できるということです。バストを思春期と同じ状態にしてやると言うことですから、ホルモンを補充してやる必要があることは勿論です。しかし、ホルモンと言うのは、その補充する量の調節が難しいため、これまでいろいろな副作用の報告なども存在し、それが一般に知られることになっています。そこで成長再生豊胸では、開発段階で、補充するホルモンの量をできるだけ絞ることにも、工夫がなされています。つまり、できるだけ少量で短期間のホルモンの補充で、バストに対してできるだけ大きな豊胸効果を出すといったことを目標にして、日々、研究と開発を進めた結果、注射に使用するホルモンの量を、最小限に絞ることができたということなのです。その際には、前述のホルモンの作用のメカニズムを、常に考慮しています。そしてそのホルモンの作用メカニズムの中では、豊胸効果が出現するにあたって、成長因子の働きが重要であると言うことが言えるわけです。つまり、成長因子がないと、せっかくホルモンを補充してやっても、十分な豊胸効果が獲得できません。つまり、成長再生豊胸の治療においては、成長因子なしでは治療が成り立たないと言うことです。例えて言うなら、野球で、ホルモンがボールとすると、それを受け取るためのグローブが、成長因子であると言えるでしょう。成長因子が無いと言うことは、キャッチボールの際には、ボールは必要ですが、それをグローブなしで、素手で捕ろうとしては、うまく捕れないというのと同じです。逆にホルモンの補充がないということは、ボールが投げられないと言うことですので、これもキャッチボールが成り立ちません。従って、副作用をできる限り無くして成長再生豊胸の効果を最大限に引き出すためには、ホルモンの補充は最小限にして、成長因子でそれを補っていくと言うことが、現実的な対応であると言うことができます。

成長再生豊胸W 3回目

成長因子と言うのは、その物質名としてはたくさんの種類の物質の総称です。つまり、成長因子にはたくさんの種類のものがあると言うことです。

そしてそれらの成長因子と言われているモノは、それらの組み合わせや量によって、単独で少量使用する場合とは全く違った働きをすることがあります。たとえば、ある種の成長因子は、単独である程度の量までであれば、細胞の分裂を促しますが、その量を超えると、細胞の分裂を抑制してしまいます。また、ある種の成長因子では、ある量を超過すると、別の組織に作用して、本来の目的以外の効果を発揮してしまうといった具合です。つまり、これらの成長因子と呼ばれるものは、その種類と量の組み合わせが非常に大切なものであると言うことができ、成長再生豊胸に用いる際にも、バストを成長させるのに適した種類と量の成長因子を、適切なバストの箇所に注射で供給することが、豊胸効果を確実に獲得し、その効果を高めるために重要なことになります。

このように、自分のバストを成長させるというコンセプトの成長再生豊胸では、前述のように、バストの成長に適した成長因子の種類とその量の組み合わせが必要です。つまり、成長再生豊胸の場合には、乳腺組織と皮下脂肪組織の成長に適した成長因子の種類と、それらの量を調整したうえで、それらの成長因子がバストの組織内で一定期間、その濃度を保てるように、薬物動態を調整したと言えます。そして成長再生豊胸Wの場合には、それらの成長因子を、通常の成長再生豊胸の2倍量使用しています。そしてそれらの成長因子は、バストに作用する場合に、つまり、成長因子は、一定期間、ほぼ一定の濃度で組織内にとどまっていることが、その効果を発揮するためには大切なことなのです。しかし、一般的に、成長因子そのものの水溶液は、水溶液であるがために、人体の組織に注射すると、注射した直後に最も高い組織内濃度を示し、その後はすぐに組織内から血流やリンパ流に乗って運び出されてしまい、急激に組織内濃度が低下していきます。そこで、組織内濃度を低下させない技術とノウハウが必要になってくるのです。

成長再生豊胸の場合には、これは幸いなことなのですが、皮膚の再生や増毛などの場合とは違って、成長因子の配合が間違っていたとしても、バストが小さくなってしまうようなことはありません。しかし、成長因子の配合が良くない場合には、バストが小さくなったりはしないのですが、大きくはならず、豊胸効果が獲得できないと言うことになります。そして、皮膚や毛髪と、バストの組織との違いが、このような成長因子に対する反応の違いの元であると考えられます。それは、毛髪があくまでも体外の組織で、皮膚も角質などの体外の組織を含んでいるという、解剖学・組織学的な違いから来ていると思われます。つまり、医学的常識からすれば、毛髪や皮膚の角質と言うのは、皮膚からできてくるものではあるのですが、生きた組織と言うことはできず、いわばそれらの分泌物とでもいうべきだからです。例えば毛髪は、細かな皮膚の陥没とも言うべき毛根内の毛母細胞で作られ、それが連続して皮膚の外側に向かって、中から押し出されるようにして伸びているものです。また、角質層は、皮膚の真皮と表皮の間にある、基底層と言う層の細胞が分化・分裂して、皮膚の表層へと順に移動した後、皮膚の表層に到達して死滅したものです。爪はこれらに似たものの代表ですが、やはり発生学的には同様のものと言うことができます。それに対して、バストの組織は、これらのような分泌物のような生命活動のないモノではなく、謂わば、それらを作るところということができます。バストの場合を毛髪に当てはめると、乳腺は毛根に相当し、母乳が毛髪そのものに相当すると考えられます。つまり、同じように治療効果を期待するとしても、毛髪とバストでは、組織学的にもその比較対象が違うということなのです。したがって、成長因子に対する反応は、バストと毛髪とは全く違ったものとなります。

細胞が集まって、ある体の中の組織を形成するためには、それらの細胞がバラバラにならずに、ある一定の形態を保つ必要があります。そして組織が形成されるときは勿論のこと、組織の体積が増加する時、つまり、細胞が分化・分裂して、その数が増えるときには、細胞が組織として形を成すための、「足場」が必要になります。そして組織が増殖する際に、細胞の足場の役割を果たすものを、細胞外マトリックス(細胞外基質)と言います。細胞外マトリックスは、元は細胞によって造られた、謂わば、細胞の分泌物であると言えます。細胞が分化・増殖する際には、この細胞外マトリックスの影響を受けます。つまり、細胞と細胞外マトリックスは、卵と鶏のように、どちらが先なのかと言うことが言えないということです。細胞の分化・増殖能は存分に発揮させるには、細胞外マトリックスの存在が必要と言えます。そして細胞の分化・増殖能が十分に発揮させることで、細胞が細胞外マトリックスを造り出し、その増加に繋がり、さらに細胞の分化・増殖へと繋がります。このようにして、細胞の分化・増殖に伴う組織の増量が為されるわけですが、その際、細胞外マトリックスの存在は、それらが存分になされるキーポイントの一つであるということです。このような細胞外マトリックスと、細胞の分化・分裂の関係の原理は、実際の臨床の上でも応用されています。

このような細胞外マトリックスの性質は、創傷治癒の分野で既に注目され、臨床応用がなされています。この細胞外マトリックスの臨床応用とは、外傷のうち、特に熱傷の治療の際の創面被覆材などが代表的なものです。創面被覆材とは、昔は人工皮膚などと言われ、熱傷をはじめとする外傷によって欠損した状態に対し、傷が治るまでの間、皮膚の代わりをさせて、傷を保護する材料です。創面被覆材は当初、豚の皮膚やそれを乾燥させたもの、さらにカニの甲羅から抽出したキチンという物質などが用いられていました。それらが最近は、皮膚の細胞外マトリックスそのものとして、脱細胞化乾燥真皮(皮膚の細胞を取り除き、細胞外マトリックスのみにして乾燥させたもの)や、もっとマトリックスとしての条件の良い豚の膀胱上皮などが出てきました。これらは日本よりも先行して、アメリカなど欧米諸国で治療用の創面被覆材として発売されました。さらに現在では、細胞外マトリックスの性質に似せて人工的に作った創面被覆材が、湿潤療法の流行とともに、処方箋が必要ない薬局で購入できます。このような、組織の再生における細胞外マトリックスの重要性は、昔から行われてきた、あざなどの冷凍療法で、切除やレーザーによる治療を施す場合よりも、治癒した後の組織の欠損が少なく、美容的に優れていることの証明でもあります。この冷凍療法と言うのは、ドライアイスや液体窒素などで組織を凍らせてしまう治療法です。このように組織を凍らせると、その中の細胞は死滅してしまいますが、細胞外マトリックスは低温になるだけで変質せず、構造や物質の特性を保つことができるため、周辺の組織内にある幹細胞などの、組織の再生に関る細胞が遊走してきて、そこに定着して組織を再生する際に、分化と増殖の足場になるという原理です。そしてさらに、細胞外マトリックスは、成長因子の貯蔵庫や細胞への供給システムとしても働きます。つまり、細胞外マトリックスが保存されている状態と言うのが、細胞への栄養・酸素の供給と、老廃物の運搬などを通して、組織再生に関る細胞の分裂・分化を促進するための重要な条件であり、冷凍療法がそれらの条件を満たしているとも言えます。

成長再生豊胸W 4回目

そこで、細胞外マトリックスによる細胞の分化・分裂の調整機能を理解することが、成長再生豊胸で上手く豊胸作用を獲得することにつながります。

成長再生豊胸は、これまでも述べた通り、成長因子を注射することで、ホルモンの刺激をバストで受け取る体制を作ることが、その基本的なセオリーです。したがって、この成長因子の、バストの組織での働きを最大限に生かせるようにし、本来、既に成長が停止してしまっているバストの成長を、もう一度促してやる必要があります。そこで重要になるのが、前述の、細胞外マトリックスの、成長因子を貯蔵する機能と細胞へ供給する機能です。このような細胞外マトリックスの、細胞の分化・分裂に対して調節機能をうまくコントロールして、バストの成長を促してやるのが、成長再生豊胸であると言えます。この細胞外マトリックスから、組織内の幹細胞とともに、その他の分裂能を有する前駆細胞が、成長因子を受け取り、バストが成長することになります。成長再生豊胸では、この細胞外マトリックスの中に成長因子を十分に満たす程度にまで、その濃度を上昇させ、それを一定期間保つように、注射液を設計しています。その設計の内容は、各種の成長因子の量と、それらそれぞれの細胞外マトリックス内での、時間経過に伴う濃度変化について、十分に検討したものです。そしてこれら成長因子の量と濃度、及び成長因子の種類と最適な細胞外マトリックスへの供給が間違っていると、大量の成長因子を注射したにもかかわらず、豊胸効果が得られないことが発生します。

人体と言うのもは、その機能が全て科学的に解明されているわけではなく、したがって、薬剤の働きというものも、その全てが正確に解っているとは言い難いのが現実です。そこで、日夜、膨大な実験に基づく研究が現在進行形で行われているわけです。その中で、同時進行で、新しい発見や、これまでの仮説や定説とされてきたことが検証され、実際の治療へとフィードバックされます。特に再生医療については、比較的新しい分野で、この成長再生豊胸の治療原理の根本原理でもあります。20年ほど前までは、再生医療はそれほど注目されていた分野でもなく、研究者の人数も多くなかったのですが、現在は、生化学・生理学・解剖学・ウイルス学・病理学などの、基礎医学分野の学際的な学問分野として、日進月歩の発展が続いています。そして、それ以前に病理学や薬理学の分野で既に発見されていた、多種に及ぶ成長因子の働きも、当初の主要な作用の他にも、様々な作用と生理学的特徴が発見され、実際の治療へも応用がなされるようになりました。このように、再生医療の研究は日々急速に進歩しているわけです。しかしそれらの研究成果は、実際の治療に使用する段階である臨床応用と言われるところまで昇華させるまでに、多くの研究成果を紡ぎ合わせ、そして治療理論を構築し、更なる実験を繰り返し、人体にて治験が行われ、そしてやっと一つの治療法として確立されます。つまり、臨床応用というのは、その基礎になる多くの実験・研究成果を、統合したり取捨選択したりを繰り返してから行われるものです。このことは、言い換えれば、一つの治療技術を、膨大な基礎医学の研究成果が支えていると言え、臨床医学が水面上に見える氷山で、基礎医学が水面下の氷山と例えられる理由でもあります。

成長再生豊胸の基本原理は、再生医療の研究分野の中でも、成長因子の働きというところがキーポイントになる技術です。そしてその成長因子を注入するのは、乳腺ではなく、バストの皮下脂肪層です。乳腺は脂肪組織と比べて硬い組織で、繊維状のコラーゲンが豊富であるばかりでなく、血流も多いため、注射針が刺さったとしても、成長因子を含む注射液が入っていきません。そこで、乳腺に対しては、その周辺の皮下脂肪組織から、間接的に成長因子が作用するようにします。したがって、成長再生豊胸を行うときのキーポイントは、皮下脂肪層における成長因子の薬物動態をしっかりと理解し、そのコントロールを通して成長因子の効果増強を図ることになります。そして、そのカギを握っているのが、前述の細胞外マトリックスで、特に皮下脂肪層における細胞外マトリックスの性質と、そのコントロールが、成長再生豊胸の効果のカギを握っています。

今般、注目されている再生医療の技術に、iPS細胞を使用した臓器の再生技術があります。実際に、目の網膜の再生には現在進行形で治験が行われ、実用化が迫っているかのような印象があります。そして将来的には、iPS細胞も豊胸術に用いられるようになる日が来る可能性が無いとは言えません。もし、iPS細胞を使用した豊胸術が実用化されれば、iPS細胞自身が豊富に成長因子を分泌しながら、乳腺や皮下脂肪細胞へと分化・分裂を繰り返していき、同時に細胞外マトリックスも形成していくといった、それこそ自然な仕上がりで、一回の処置で大きな効果を上げることができるようになることでしょう。そしてその処置自体は、細胞を移植するだけと言うことですから、手術ではなく注射のみですので、それはまさに、豊胸術における革命的な進歩となることでしょう。しかしそれは、細胞の加工技術が安定し、一連の培養技術が確立しなければいけませんので、まだまだ10年以上先のことになるでしょうし、まずは豊胸術のような美容的なモノではなく、病気や怪我の治療に関する研究のほうが、社会的ニーズと倫理的側面から先行するものと思われます。また、このような再生医療の最先端の技術を美容目的で使用する場合、その費用自体も当初は1000万円を軽く超えることが予想されます。したがって、現在、実用的な選択としては、成長因子を使用した、この成長再生豊胸が現実的で、より効果の大きな成長再生豊胸Wが、最も費用対効果のバランスのとれた方法と言うことができると思われます。

この成長因子の倉庫ともいうべき細胞外マトリックスの理解が、成長再生豊胸の豊胸効果を引き出すためには、非常に重要なことになります。細胞外マトリックスは、人体の様々な臓器の中で、その組織を構成する成分のうち、細胞以外の成分のことです。この細胞外マトリックスは、
1)細胞を集めてバラバラにならないようにし、臓器としての形を作る、造形作用
2)栄養や酸素を貯蔵し、細胞に対して適正に供給する、物質供給作用
3)細胞の分泌物や二酸化炭素などの代謝産物を運び去る、物質除去作用
4)細胞周辺の環境(Phや浸透圧、酸素分圧など)を、細胞に適した状態に保つ、周辺環境保持作用
5)外力やその他物理的刺激に対して、臓器と細胞が保護されるようにする、保護作用
を司っているとされています。

成長再生豊胸W 5回目

細胞外マトリックスの作用の中で、2)、3)、4)の各作用が、豊胸効果を効率よく出すためには重要な要素であると考えられます。

それらの中でも、注射された成長因子が、細胞に対して効率よく供給される必要があるため、特に重要なのは2)の物質供給作用です。そしてさらに、3)の物質除去作用とのバランスをとりながら、4)の周辺環境保持作用を調節するという形になります。それは、成長因子の細胞への供給自体も、物質供給作用と除去作用のバランスにおいて、周辺環境の一つとして捉えることができるからです。つまり、術前の状態と言うのも、細胞外マトリックスの作用としての、環境保持作用が働いている結果であるからです。そのような定常状態として安定しているところで、細胞への成長因子の供給を増加させ、豊胸効果を獲得するためには、この環境保持作用を豊胸に適した状態に持っていくことが必要になるというわけです。つまり、成長再生豊胸の処置は、ある意味、細胞外マトリックスの異常な状態、つまり、細胞外マトリックスの内部での成長因子の濃度を、術前よりも高い状態で一定時間保つといった形にしておくということです。このような、細胞外マトリックスに対する処置を、成長因子の供給と同時に加えてやるというのが、成長再生豊胸で豊胸効果を獲得するためには重要で、当院独自のノウハウでもあります。

成長再生豊胸Wは、従来の成長再生豊胸に対して、成長因子の量を2倍に配合した改良型成長再生豊胸です。成長因子の量を増やす時に気を付けなければならないのは、その増やした分が本当に効率よく働き、その分の豊胸効果をしっかりと出せるかどうかということです。それは、成長因子そのものは、そのまま注射したのでは、それだけの量を使用したとしても、バストに止まらずに周囲へと拡散するのと、血流によって運び去られてしまう分が多くなり、豊胸効果そのものには作用しない部分が多くなります。さらに、バストの細胞は、成長因子を一瞬にして大量に利用することができず、少しずつ成長因子を利用しながら分裂と分化を繰り返していきます。したがって、成長再生豊胸で注射された成長因子が、バストの組織の中で長く留まっていることが、豊胸効果を出すためには大切だと言うことになります。そこで、成長再生豊胸Wでは、使用する成長因子が従来の成長再生豊胸の2倍になった分、バストでの成長因子の滞留時間を稼ぎ、そのバスト内での高濃度状態を、より長期にわたって稼げるようにしてあります。このような、成長再生豊胸Wの処置に伴う当院のノウハウが、成長因子を2倍量使用して、より大きな豊胸効果を実現させることにつながっています。

成長因子の薬物動態は、その働きとは違って、比較的十分に解明されているといってもいいでしょう。そしてそれらを、これまでの定説と紡ぎ合わせ、豊胸術として完成させたのが、成長再生豊胸です。そして成長再生豊胸Wは、そのような成長再生豊胸の効果をできるだけ大きくするために、成長因子を倍量使用することができるように改良したものです。そこでここでは、成長再生豊胸Wの豊胸効果をできるだけ高くするために、患者さん自身が術後に自分でできることを紹介していきたいと思います。
第一に、健康的な生活を心がけることです。成長再生豊胸Wは、従来の成長再生豊胸同様、自分のバストの成長を促す豊胸術です。したがって、細胞が分化・分裂するための、体内の環境が提供されていることが必要になります。そのためには健康でないといけません。適度な運動と十分な睡眠、さらに十分な栄養バランスの取れた食生活を心がけることです。もっと具体的なことを言えば、ダイエットをせず、肥満もせず、現在の体重をしっかりと保つことです。ダイエットは、ある意味、強制的に体内を栄養失調の状態に持っていくことで、脂肪組織からの栄養供給を発生させることになります。成長再生豊胸は、乳腺とともにバストの皮下脂肪層も成長させる方法ですので、ダイエットはその効果を減弱させてしまいます。

第2としては、バストに対して機械的に刺激を加えることです。具体的には、乳房マッサージです。人体の組織は、機械的刺激を受けると増殖します。その身近な例としては、「タコ」などがあります。たとえばペンダコは、継続的に文字や絵を、鉛筆やペンなどを使って長時間にわたって書くことで、それらが常に触れている中指の第一関節付近が、慢性的に圧迫や摩擦といった機械的刺激を受け、皮膚と皮下組織が増殖して硬く盛り上がったものです。また、このようなペンダコ以外にも、ハイヒールダコは、多くの方が経験していることと思います。このように、機械的な刺激に対して、人体は反応して、刺激を受けた部分の組織を増殖させる傾向があります。したがって、成長再生豊胸の術後にも、バストには機械的な刺激を加えたほうが、より効果が強くなると思われます。

実際に、機械的刺激によって豊胸効果を獲得する方法として、現状、行われている方法があります。それは、Brava(ブラヴァ、ブラバ)という機器です。このBravaというのは、バストを吸い出すような機構を備えていて、陰圧豊胸とでも言うべきものです。その形としては、バストに被せるカップの中の空気を真空ポンプで吸い出して、陰圧をバストに加えます。つまり、カップの中を長時間陰圧に保つことで、豊胸効果を期待します。このBravaは、もう10年くらい前に発明され、一定の効果を確認できていて、FDA(米国医薬食品衛生機構)から、医療用具としての承認も獲得しています。しかし、十分な陰圧を加えるために、バストに装着するカップが巨大で、服の上から見ると不自然な巨乳の状態で、装着が明らかになってしまうことが、最大の難点です。さらに、豊胸効果獲得のため、長時間の装着が必要になるのですが、それによって、カップの縁が接触する皮膚がかぶれてしまうことも、大きな欠点です。また、Bravaの基本設計が、大柄な欧米人に合わせて作られているため、日本人女性にはその小さな胸郭と相俟って、しっかりとフィットさせるのが難しいのも事実です。これらの理由から、一時のブームが過ぎ去った現在、Bravaは普及することなく、ごく少数の患者さんに用いられただけで、消滅しようとしています。しかしながら、このBravaの開発過程で、豊胸効果の獲得のためには、バストに機械的刺激を加えることも一つの方法であるということが分かったのは、医学的な進歩の一つでもあったと言えます。

5回目終了6ヶ月後

成長再生豊胸W5回終了後、約3か月経過した状態のモニターさんの症例写真です。これで、成長再生豊胸W5回の豊胸効果については、ほぼ完成の状態になります

成長再生豊胸Wは、これまでの成長再生豊胸と比較して、成長因子を2倍量使用した方法ですが、その実際の手順は、これまでの成長再生豊胸と変わりはありません。実際に行うことと言えば、バストに対する注射のみです。そしてその術後のダウンタイムも僅少です。
まず、成長再生豊胸と同様、採血を行います。この採血は、その中から成長因子を取り出すためのものです。そしてそれと同時に、バストの注射を行う部位に麻酔クリームを塗布します。麻酔クリームの塗布が終了したら、着衣の後、約30分間、待合室にて待っていただきます。この待ち時間は、採血したものから成長因子を取り出し、それに対してさらに薬剤の成長因子を添加したりするといった、注射液の作成のためと、麻酔クリームが浸み込んで効果を発揮するまでの時間をとることを兼ねています。その後、もう一度処置室に入室していただき、麻酔クリームを拭き取った後、注射する箇所に印をつけます。そして次には、そこからまず、局所麻酔薬を注射します。これは、麻酔クリームが効くのは、それが十分に浸み込んだ後であったとしても、あくまでも皮膚の表面だからです。麻酔クリームの塗布は、この局所麻酔の注射がいたくないようにという目的です。したがって、この局所麻酔の注射は、ほとんど痛くない注射となっています。

局所麻酔を効かせた後、成長再生豊胸Wの処置のメインである、成長因子とホルモンの、バストへの注射を行います。 成長再生豊胸Wに含まれる成長因子は、組織刺激性と言って、注射液そのものに痛みを感じるものです。つまり、注射の中でも、注射針が痛いのではなく、注射液が入っていくときに痛みを感じるというものです。予防接種などの時に、最初にチクリとするのは注射針による痛みですが、その後にじわじわと痛みが来ます。この痛みが、注射液による痛みです。そこで、成長再生豊胸Wの注射を行う前に、局所麻酔の注射を行っておきます。成長因子の注射が終了すると、ホルモンの注射を行います。注射する部位は、バストの中の、豊胸効果があるとされているツボです。このようなツボという東洋医学の概念については、究極の西洋医学である美容外科においては、かなり違和感があると思います。しかし最近、漢方薬の有効成分の分析や、民間療法の医学的根拠などが研究されて、これらが科学的に解明されつつあることも事実です。そして、ツボを扱う鍼灸・指圧についても、その有効性の根拠が解明されつつあります。そこで、どこに注射しても同じ効果が得られるホルモンの注射を、少しでも豊胸効果の助けになればいいのではないかと思い、豊胸のツボとされる箇所に注射することにしています。このホルモンを注射する箇所にも、当然のことながら、局所麻酔を効かせています。

成長再生豊胸Wの処置を受けた後は、従来の成長再生豊胸同様、すぐに帰宅していただけます。そして、術後の注意事項なども同じものです。処置を受けた当日は、入浴はシャワーのみにしていだだきます。処置後すぐには、念のため、バストにテープやガーゼを貼り付けてありますが、それらは入浴時に取り去っていただいて結構です。スポーツや飲酒などは、翌日から制限はありませんが、注射による内出血がある場合には、それぞれ3日ほど控えていただいたほうが、内出血の拡散を防止できます。その後は、特に制限なしでいたほうが、内出血の消退は早い傾向にあるようです。術後約1週間は、バストが少しだけ大きくなった印象を受けるかもしれません。しかしそれは、注射液がバストに注入されたことにで、注射液の貯留によるものですので、これは経過中に、一度元に戻ります。そしてそこから約2か月かけて、ゆっくりとバストが成長していきます。

成長再生豊胸Wの術後長期経過としては、約2か月から3か月かけて、ゆっくりと豊胸効果が発現されてきます。経過がゆっくりなだけに、1回の処置では、その豊胸効果の自覚が無い方もいます。しかし、そのような方でも、写真撮影して検討すれば、豊胸効果が獲得できていることが確認できます。また、成長再生豊胸Wの豊胸効果は、処置の回数が増加すればするほど、大きなものになっていきます。つまり、豊胸効果が処置の回数に比例するのではなく、2次関数的に大きくなると言うことです。これは、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目のほうが、成長因子やホルモンに対して反応して、分裂・分化する幹細胞や前駆細胞が既に増加しているため、成長再生豊胸Wの処置に対して反応が良く、豊胸効果も大きいという理由が推測できます。

成長再生豊胸Wの豊胸効果をできるだけ大きくするために、自分でできることはないのかという質問を受けることがあります。それはやはり、基本的に健康的な生活を心がけることが第一になります。特にダイエットはしないほうがいいでしょう。理由としては、成長再生豊胸Wは、あくまでもバストを「成長」させる豊胸術だからです。成長させるためには、カロリーの不足や栄養素の不足は、マイナス面となって働きます。とは言っても、肥満しろと言うわけではなく、あくまでも、バランスの良い食事と適度な運動を心がけて、現在の体重を維持するということです。
そして第2には、バストに対して刺激を加えることです。具体的には、授乳の時の乳房マッサージは、一つの有効な方法と言えます。ただし、処置後1週間以上経過してからの着手がいいと思われます。これらの理由としては、一般的に、刺激を加えることで、生体組織は増殖するという傾向があるということ。そして、処置後すぐに始めないのは、注射した成長因子がバスト以外の組織へ拡散しないようにし、バストに留まるようにするためです。