成長再生豊胸7回のモニターさん

こちらのモニターさんは、成長再生豊胸の回数が7回に到達しました。

術前の元々の状態がAAカップで余りが出る状態だったのが、下着屋さんのブラ・フィッティングでCカップだったという、喜びの声を聴かせていただきました。バストの体積の増加である豊胸効果を、ブラジャーのカップサイズで測ることは、あまり意味の無いことですが、それについては置いておいて、成長再生豊胸の豊胸効果としては十分なものがあったということができるということは言えると思います。こちらのモニターさんは、1から2か月おきに、約1年かかりましたが、規則正しく、しっかりと受診をされて、きちんと結果を出したと言えます。その間、自治体の行う乳がん検査なども受け、バストの中には自分の皮下脂肪組織と乳腺組織以外、何も存在しないことが確認されています。したがって、まさに自分のバストが成長(グロウ)したのであって、これまでの豊胸術のような、何かを挿入したり注射したりすることで、その体積で豊胸効果を獲得するというコンセプトとは、全く違ったコンセプトの豊胸術であるということが証明されたと言えるでしょう。

成長再生豊胸の効果には、即効性はありません。それは、成長には時間が必要だからです。成長再生豊胸は、成長因子を注射されたバストの組織が、女性ホルモンの刺激により、その中の皮下脂肪組織と乳腺組織を成長させていく豊胸術です。したがって臨床的には、思春期の頃にバストが次第に大きくなっていく過程と、ほぼ同じような経過を辿ると思っていただければいいでしょう。つまり、成長再生豊胸の処置を受けたからと言って、翌日には豊胸効果が出ているというものではないということです。あくまでも、異物や何かを注射することでその体積で以て豊胸効果を獲得するのもではなく、自分のバストの成長を促すのが、成長再生豊胸だからです。そして、その成長と言う豊胸効果を獲得する過程も、一定のプロセスを踏んで、初めて可能になります。それは、思春期に増加する女性ホルモンが乳腺やその周辺の皮下脂肪組織を刺激して、それにこたえるようにしてバストが成長していく過程でもあるわけです。

成長再生豊胸の処置を受けると、注射した成長因子がどのように働くかを、少しだけ簡単に説明したいと思います。まず、成長因子の溶液を注射するのは、バストの皮下脂肪層です。そうすると、注射された成長因子は皮下脂肪層に拡散し、同時に乳腺組織にも到達します。これら組織に拡散・到達した成長因子はまず、その構成成分である細胞外マトリックスに貯蔵される形で組織内に止まります。細胞外マトリックスと言うのは、組織内でそれぞれの細胞の外にある構造物を総称しているもので、細胞を支えてその位置を固定し、組織としての形を造る作用や、細胞に対して栄養や酸素・代謝物の除去などの働きを持っています。成長再生豊胸で注射された成長因子は、まず、その細胞外マトリックスに浸透し、そこに蓄えられると言った形になります。そして、細胞外マトリックスから順に、成長因子が皮下脂肪組織の細胞や乳腺の細胞に供給されていきます。

成長因子を受け取った細胞は、血液の乗ってやってきたホルモンの刺激と相俟って、その分裂と分化を活発化させます。その時に、ホルモンの刺激だけでは豊胸効果は微々たるもので、しかも長期にわたって、ホルモンの血中濃度を維持しなくてはなりません。そうすると、ホルモン自体の副作用が出やすくなるにもかかわらず、豊胸効果は小さなものでしかありません。つまり、成長因子を多く含む組織に作用してこそ、より安全に女性ホルモンの豊胸効果を効率よく出すことができるということなのです。成長因子を多く含むことで、バストの皮下脂肪と乳腺は、女性ホルモンの刺激に対して、効率よく反応し、そこに含まれる細胞の分裂と分化が促進され、それが効率よく豊胸効果へと繋がっていくということです。これを解りやすく例えると、ホルモンというボールが投げられ、それを受け取るグローブが成長因子であるということができます。

成長再生豊胸の豊胸効果が発揮されるには、人体に元々備わった、組織の再生能力というものが重要な要素になります。バストの組織に限らず、人体の組織には再生能力というものが備わっています。再生能力とは、欠損した組織の一部を再生して修復しようとする能力のことです。例えば、肝臓などはこの再生能力が旺盛で、一部を切り取っても、ある程度は再生されるため、一つしかない臓器であるにもかかわらず、生体肝移植が移植医療の中でも、腎臓の次に頻度が高いものとなっているのです。そしてその再生能力は、細胞の分裂と分化が主体をなしています。そしてその際に、そこに存在する細胞の質と、細胞が組織の再生に適した状態にあるかどうかが、組織が巧く再生できるかどうかの分岐点でもあります。成長再生豊胸で皮下脂肪組織に注射する成長因子は、脂肪組織や乳腺組織の細胞が、組織の再生に適した状態になるために必要なモノの一つでもあります。つまり、成長因子を注射することによって、バストの皮下脂肪組織や乳腺組織が、分裂・分化に適した状態になり、ホルモンの刺激に対して豊胸効果と言う反応を示しやすくなるというわけです。