30代前半の女性で、出産・授乳経験はありません。受診目的は、純粋に豊胸でした。体型的には痩せ型なのですが、脂肪注入豊胸術も可能なくらいでした。しかし、やはりダウンタイムのことが大きな要素とのことで、成長再生豊胸Fを3回施行しています。
成長再生豊胸を希望される患者さんは、やはり、その少ないダウンタイムを魅力に感じて、治療を希望される方が多くいらっしゃいます。それは主に、脂肪注入豊胸術との比較での話が、多くなってきました。
元々、豊胸術は、脂肪注入ではなく、バッグの挿入による手術が主体でした。脂肪注入による豊胸術も、1970年代に脂肪吸引が普及し始めた頃に既に存在しました。したがって、脂肪注入も、かなりクラッシックな豊胸の方法なのですが、注入した脂肪組織の生着率の悪さから、あまり一般的にはなりませんでした。実際の所、当時の脂肪組織の生着率は、約30%といったところでした。しかし、ここ10年ほどで、この脂肪の生着率は飛躍的に向上し、幹細胞を使う方法で平均60%、コンデンスリッチというSVF(stromal vascular fraction)を使う方法で平均70%、当院の高生着率脂肪注入で平均90%となりました。そこでやはり、バストに切開線のない、注射による豊胸ということで、バッグの挿入よりも、脂肪注入の豊胸のほうが、人気がある様相を呈してきました。
しかし、脂肪注入豊胸術は、バストに関しては注入なのですが、脂肪組織を取って来る作業である脂肪吸引は手術です。術後の経過も、脂肪吸引と同じ経過を辿ります。そこで、ダウンタイムがない、成長再生豊胸を選択する方が多いのが、現状です。