(症例写真)成長再生豊胸Wを5回 その18

年齢は20代後半で、出産・授乳経験のないモニターさんです。豊胸目的とともに、胸の上のほうの肋骨の浮き出しを改善し、バストの上のほうのボリュームを増やしたいとのことでした。結果として、豊胸とともに、肋骨の浮き出しは改善し、目的の部分のボリュームも、十分に補充されています。

バストの上のほうのボリュームを改善したいという希望は、多くの患者さんからいただく要望の一つです。そして、そのほとんどが、バストの上のほうの肋骨の浮き出しの改善と重複しています。基本的に、その肋骨の浮き出しは、鎖骨から乳頭にかけての、皮下脂肪の減少が多くの要素を占めていますので、バストの上のほうのボリュームアップは、この症状の改善には有効な手段です。しかしながら、バストの下垂が存在する患者さんに、バストの上のほうのみの豊胸を行うと、乳頭の向きが下向きになり、下垂が余計に目立ってしまうことになります。下垂が存在しない場合も、慎重にバランスを考えないと、バストの形を、全体として見た場合に、悪くしてしまいます。したがって、バストの上のほうのボリュームアップと言うのは、成長再生豊胸を施行する医師の、美的センスに依存する部分が大きいということを、頭に入れておきましょう。

また、こちらのモニターさんで、もう一つ特筆すべきことは、術前に左胸にある、陥没乳頭が治っているということです。陥没乳頭とは、乳管の長さが不足していることで、乳頭が引っ張り込まれている状態です。原因としては、バストが成長する際に、乳腺や皮下脂肪の増量と、乳管の成長にアンバランスが生じて、乳管の成長が追い付いていない状態が考えられます。成長再生豊胸が、皮下脂肪のみの増量を促すのであれば、陥没乳頭の症状は悪化することが考えられます。しかし、成長再生豊胸は、あくまでも、乳房の成長です。したがって、このような陥没乳頭の症状も、悪化させることなく、むしろ治療にもなる可能性があるということなのです。