(症例写真)成長再生豊胸Fを5セット その2 0 アンダーバストの左右差修正

術前は、アンダーバストに、かなりの左右差が見られるモニターさんです。年齢は30歳代後半で、出産・授乳の経験があります。成長再生豊胸Fを5セット施行しました。豊胸の目的とともに、左右のアンダーバストの差を修正することも、希望の一つでした。

術前の状態は、向かって右側のアンダーバストの位置が、向かって左側よりも、指一本分以上、上にあります。そしてさらに、バスト自体の大きさは、向かって右のほうが小さい状況です。そこで、成長再生豊胸Fを施行する際には、乳房のどの部分に、重点的に豊胸効果を出すかということを、左右で変えています。具体的には、右側(向かって左)は乳腺の下から盛り上げ、乳頭周辺が前に出るように、乳腺の下の脂肪層と、乳輪周辺の皮下脂肪層に、薬液を注入しました。そして左側(向かって右)には、乳輪周辺の皮下脂肪層の下半分と、乳腺よりも下の部分の、アンダーバストに近い位置の皮下脂肪に、薬液を重点的に注入しています。結果としては、ほぼ目論見通りに、左側(向かって右)のアンダーバストの位置が下がり、左右のバストの大きさも、ほぼ、揃えることができました。

アンダーバストの位置の左右差というのは、一番多い原因は、漏斗胸です。この場合、右側(向かって左)の胸郭が引っ込んでいることが多く、それに伴って、右側のバストが小さく、アンダーバストの位置が上にあります。右側のバストが小さいと言っても、乳腺や皮下脂肪層が小さいということは稀で、骨の凹みに合わせて凹んでいることが多いです。次に多い原因は、クーパー靭帯の左右差です。これに関しては、皮下脂肪の厚みでカムフラージュすることが可能です。こちらのモニターさんの場合には、そのケースに相当します。したがって、左側(向かって右)は、バストの下のほうに、主にボリュームがつくように調整しました。しかし、バストの下のほうにあまり多くのボリュームをつけると、今度は乳頭が上昇して見えるため、その辺のバランスが大切になります。どのようにバランスを取るかというのは、術者の匙加減といったところで、経験とそれに基づいた考察の上に、成り立っている部分が大きいと言えます。