エンドプラストは、注射器で「挿入」できるプロテーゼです。注射器を使用しますが、「注入」や「注射」ではなく、あくまでも「挿入」するわけです。
エンドプラストを挿入するときには、先端が尖っていないカニューレを使用する必要があります。先端が尖ったもの(注射針など)を使用すると、以下のようなリスクが高くなるので、発明者であるDr.Alain Tenenbaumも、「絶対にしないように」と言っています。
1)出血が多いため、エンドプラストの中に血液が混入して、変形のリスクがある。
2)血管内に挿入してしまうと、重大な合併症が発生する。
3)術後の腫れや内出血が多くなる。
そこで、先端が尖っていないカニューレを使用するわけですが、これが、ちょうどよい太さ(顔面なら18Gから20G)や長さのものがなかなか見つかりません。見つかっても非常に高価で、その分、エンドプラストの手術費用に跳ね返ることになります。また、何回も使用すると、内側の滑りが悪くなってきます。そこで私は、エンドプラスト用のカニューレを自作することにしています。先日のエンドプラスト研究会でも、参加いただいた先生方に披露したのですが、実際には、特殊な工具を使用して針先を切断し、紙やすりで先端をスムースに加工します。これだと、使い捨て可能なカニューレを作成できます。
この方法は、3月4日のシンガポールでのワークショップでも発表しました。すると、Dr.Alain Tenenbaumが非常に興味を持って、作り方を教えてほしいとの連絡がありました。今から、彼に送るビデオを作成します。
注射器による挿入でダウンタイムも少なく、安心・安全ということですね。
色んな種類があるんですね。驚きました。
ご自身でカニューレを作成されたんですね。
使用するカニューレも工夫する事が大切なのですね。