シンガポール美容医学会 新鮮死体解剖セミナー 2010.03.04

新鮮死体解剖セミナー(Fresh cadaver dissection seminar in facial plastic surgery)の講師として、シンガポールに招聘されました。


解剖と言っても、医学部の解剖実習のようなものではなく、実際の手術を遺体に施し、その理論とメカニズムを、実際の手術では切開してはならないところを切開して、肉眼的に確かめるといったものです。今回は、Facial aesthetic surgeryですので、顔面のみです。主催はシンガポール美容医学会で、会場はシンガポール大学医学部の病理学実習室です。
会場に入ると、既に生首が机の上にずらりと並んでいて、固定液の臭気が鼻を突きます。参加者は約30名。シンガポール人が約3分の一、その他は周辺国のインドネシア・マレーシア・カンボジアなどからです。講師は、日本から私、そのほかスイス・フランス・ローカルのシンガポールからそれぞれ1人づつで、非常にインターナショナルなセミナーとなっていました。私は、エンドプラストやフェイスリフトなどを講義し、実際の遺体でデモンストレーションしました。
エンドプラストでは、どの層に挿入するか、そして、実際に挿入された後にはどのような形で挿入されているかを、実際の手技の後に、挿入部分の直上の皮膚を切開してプレゼンテーションしました。また、フェイスリフトでは、普段の手術では行えない、顔面神経や顔面動脈・静脈までの露出を行い、自分自身の手術テクニックの確認も行えました。さらに、えら削り・ほほ骨削り・鼻の骨切りにいたるまで、しっかりとデモンストレーションできたと思います。献体してくださったかたも、成仏できたと思います。
そして夜は、TCSのRichardとYuenを交えて、カラオケで大盛り上がり。シンガポールのカラオケは、お姉ちゃんがつきます。あとは・・・・・