手術を受ける前の、患者さんへの宿題?

http://www.healthnewsdigest.com/news/Beauty_570/Before_Having_Cosmetic_Surgery_Do_Your_Homework.shtml

宿題というのは、いわゆる患者教育用の本を読むこと。医学的に公平な立場で、患者さんにも分かりやすく書かれた本を2冊、ここでは紹介している。


公平な立場というのは、整形は危ないだとか、業界批判のような、半ばヒステリックな論調で書かれたものでもないし、また、クリニックの宣伝本でもないという意味である。
一つは、AAFPS(American Academy of Facial Plastic Surgery)、和訳するとアメリカ顔面形成外科学会が出版する、「THE FACE BOOK」。顔面形成外科学会とは、耳鼻科出身の美容外科医たちからなる、顔の美容(整形)外科・形成外科に関する学会である。顔面の美容整形・美容外科について、ほとんどの内容を網羅している。手術だけではなく、ボトックスやヒアルロン酸、レーザー技術についても、その適応・効果の限界・デメリットや副作用までを、術前術後の写真と患者さんの感想文付きで紹介している。www.Amazon.comでは、一つの項目につき、$9.99でダウンロードできる。iBook版は、1月中に入手可能になる予定。製本版は学会ホームページhttp://www.aafprsfacebook.orgから申し込む。
もうひとつは、患者サイドのコミュニティーサイトである、http://www.Vibrantnation.comの出版する、「Choosing Cosmetic Procedures After 50 (50歳からの整形)」。いわゆる、若返り手術や処置を受ける前に、どんな処置を希望するとよいかといったことや、それぞれの手術項目のダウンタイムや術前に準備しておいたほうがいいことなどを、網羅している。PDFでダウンロードする、e-Book形式で、サイトからメンバー登録し、http://www.vibrantnation.com/store/cosmetic-procedures-and-plastic-surgery-after-50-expert-advice-for-choosing-the-best-option-for-you にログインすると、$29.95でダウンロードできる。
どちらも、美容外科・美容整形を受けると決めた「患者さんのため」という、基本方針が貫かれており、整形賛美や、特定の団体やその所属施設の宣伝本ではないことは、確かなようだ。また、患者さんたちを、いたずらに怖がらせたり、「整形=悪」といった方程式を中心に据えたものでもないようである。こういった、本格的な患者教育書籍は、未だ本邦ではお目にかかったことはない。日本の学会も、こういった書籍の出版に目を向けることが、一つの方向性として大切なのではないかと思う。また、患者コミュニティーサイトも、クリニックからの患者紹介手数料や広告料を得ることもいいが、もっと患者教育をしっかりとやれる機能を持つべきではないだろうか?

「手術を受ける前の、患者さんへの宿題?」への3件のフィードバック

  1. dazzle より:

    今は、情報が多過ぎて何が正しいのか判別しづらいですよね。

  2. 匿名希望 より:

    やはり美容処置を受ける側も、ある程度の知識が必要ですよね。

  3. k より:

    2~3院のクリニックで相談を受けるのもいいですね。

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