成長再生豊胸Wを1回だけ行ったモニターさんの症例写真

通常の豊胸術を行う代わりに、成長再生豊胸Wを1回だけ施行したモニターさんの症例写真です。

成長再生豊胸Wは、通常の成長再生豊胸の成長因子を2倍に増強した処方で、成長再生豊胸の効果をより強く発揮できるようにした豊胸術です。その方法や経過は、これまでの成長再生豊胸と同じですが、効果についてはそれ以上のものがあります。これまでの成長再生豊胸が、およそワンカッブの豊胸効果を獲得するのに、最低一か月の間隔をおきつつ、3から4回の処置を必要としていましたが、成長再生豊胸Wの場合には、それが2から3回で実現可能となりました。そのため、効果の強さの割に処置回数が少なくて済み、その分、目的を達成することができる時期も早いということができます。ホルモンと成長因子のバランスや、その量を工夫することで、これまで1回ごとの豊胸効果の弱かった成長再生豊胸が、成長再生豊胸Wとすることで、強い効果を発揮できるようになったということです。 これまでの成長再生豊胸は、モニターさんの写真を撮影しても、1回の処置の後の効果は限定的で、注意深くみないとその効果が分かりにくいものでした。しかし、成長再生豊胸Wの場合には、1回目から、写真に写った時のバストの変化を観察できることが多いということになります。これはやはり、成長因子の量を2倍にしたため、その分、効果がよく出現したということになります。つまり、成長因子の働きを受け取るだけのポテンシャルが、まだ十分にバストには存在し、女性ホルモンに関しても、成長因子によってバストを成長させる力には、まだまだ余力があるということです。 成長再生豊胸による豊胸術の、豊胸効果に関する作用原理と言うのは、やや複雑なものとなっています。それは、何かを注射したり手術で何かを挿入したりすることでバストの体積を増加させて豊胸効果を獲得するというものではないからです。成長再生豊胸は、あくまでも、自分のバストをもう一度成長させることによって、豊胸効果を獲得する豊胸術だからです。したがって、何かものを入れたから、その分だけ体積が増加して豊胸効果が出ているというものではなく、バストが思春期のように成長して、その結果、豊胸効果が獲得できるということです。つまり、きっちりと何㏄の豊胸を希望するという場合には、不向きなのですが、あくまでも自分の組織である乳腺と皮下脂肪による豊胸術ですので、自然さと言うことでは、他のどの豊胸術でも敵わないものがあります。 成長再生豊胸の豊胸作用原理については、このように、その自然さとは引き換えに、原理そのものは複雑になっています。成長再生豊胸で豊胸効果を獲得できるのは、女性の思春期における身体的変化を、豊胸と言う目的で、バストにもう一度発生させることによります。その際、思春期と同様の、女性ホルモンの急激な血液中の濃度上昇が必要になります。しかし、それだけでは十分な豊胸効果が獲得できません。ホルモンと言うのは、それが働く目的の箇所で、サイトカインと呼ばれる物質の橋渡しによって、細胞にその信号を伝えなければいけないからです。このサイトカインのうち、ホルモンから細胞の数を増やす、つまり細胞の分裂を促進する信号を受け取り、それを細胞に伝える役割を担っているのが、成長因子と呼ばれるものです。そしてホルモンの信号を成長因子によって受け取った細胞は、分裂が促進されてその数を増やし、さらに未熟な細胞が成熟した細胞へと分化を開始します。つまりバストの中に存在する幹細胞が、分裂してその数を増加させると同時に、前脂肪細胞や前乳腺細胞になり、それらがまた分裂して数を増加させ、最終的に脂肪細胞や乳腺細胞へと変化するのです。そしてまた、これらの細胞を集めてバストの形を保っている、いわば乳腺や皮下脂肪組織を支えている組織や細胞外マトリックスに対しても、同じように分裂と分化を促進することになり、細胞外マトリックスの量を増やし、相乗的に皮下脂肪や乳腺細胞の分裂と分化に対して、最適な周辺環境を提供することになります。このように、女性ホルモンの働きがバストに対して豊胸と言う目的で働くためには、そこに成長因子の存在が必要であり、それをバストに供給してやることが、成長再生豊胸の豊胸効果獲得のためのキーポイントでもあるのです。 このような成長再生豊胸の利点は、さらに、どんな検査を受けても豊胸術を受けたことが解らないという点が挙げられます。これは当然と言えば当然のことで、「何かを入れて、その体積を以て、豊胸効果を獲得する」という、従来の豊胸術ではなく、「自分のバストの組織を成長させる」という、全く新しいコンセプトの豊胸術だからです。つまり、他のものは何も入れず、あくまでも自分のバストというものにこだわるということです。この成長再生豊胸の前段階としての方法に、脂肪注入による豊胸術があります。この方法では、脂肪吸引にて体の他の部分から脂肪を採取し、それをバストに注入するというものです。このカテゴリーに属する方法として、幹細胞を使用したものや、コンデンスリッチと言って、採取した細胞を濃縮加工する方法などがあります。しかし、この脂肪注入による豊胸術でも、注入するモノは自家組織であっても、あくまでもバストではなく、体の他の部分の皮下脂肪です。したがって、注入手技によっては、バストの皮下脂肪組織と同化が起こらず、いわゆるシコリやかたまりとして認識されることがあります。特にMRIなどの精度の高い画像検査では、その違いが描出されることがあり、豊胸手術の痕跡として認識されることがあります。このような脂肪注入による豊胸術と比較しても、成長再生豊胸の場合には、あくまでも自分のバストが成長すると言うことで、どのような検査をしても、自分の正常なバストの中身が描出されるにすぎません。 成長再生豊胸というのは、バスト(乳房)を大きくする刺激を加えるホルモンと、その刺激をバストが有効に受け取れるようにするための成長因子を、バストに直接注射し、それらの働きによって、豊胸効果を獲得する、全く新しいコンセプトの豊胸術です。これまでの、何かをバストに入れて、その体積で豊胸効果を獲得するのではなく、あくまでも自分のバストを成長させる豊胸術です。したがって術後には、どのような検査を行っても、豊胸術を受けたこと自体が、全く分かりません。検査で検出される画像は、乳腺と皮下脂肪が大きくなっただけの、元々、バストがそのように大きな状態としてしか、描出されません。そして成長再生豊胸の改良版である成長再生豊胸Wとは、注射液に添加する成長因子を、従来の成長再生豊胸の2倍の量とし、1回の効果を2倍近くにまで改良した、より効果の大きな成長再生豊胸です。 成長再生豊胸Wの手順自体は、これまでの成長再生豊胸と大きな違いはありません。まず、診察の後、成長因子を集めるための採血となります。次に、バストの注射を行う部位に、麻酔クリームを塗布します。麻酔クリームが浸み込んで、十分にその効果を発揮するのに、約15分から20分の時間が必要になりますので、その時間を利用して、成長因子を含む注射液を調整して、準備を行います。その後、麻酔クリームを塗布したところから、極細の針を使用して局所麻酔を行います。その後、成長因子入りの注射液とホルモンの注射を行い、成長再生豊胸Wの処置は終了します。 成長因子入りの注射液とホルモン剤の注射の前に、局所麻酔を行う理由としては、それらの注射液自体に、組織に対する刺激性があるためです。つまり、注射液が皮下の脂肪組織に入っていくときに、痛みがあるためです。ところが、麻酔クリームと言うのは、皮膚の表面を麻酔するだけのもので、皮下の脂肪組織にまでは効果がありません。そこで、麻酔クリームが効いていて、皮膚に針が刺さっても痛くない状態を作っておいて、そこから皮下組織に局所麻酔薬を注入して、成長再生豊胸Wのメインになる注射液が入っていくときに痛みを感じないようにしておくということです。 成長再生豊胸の術後は、医学的に禁止するような事項はなく、何も生活制限は存在せず、特に注意することもありません。しかしながら、処置を受けた当日は、念のために、入浴はシャワーのみとしていただいています。これはあくまでも、念のためと言うことです。その他は、特に何もないというのが現状なのですが、強いて言えば、成長再生豊胸の効果をより強くするために、乳房マッサージをすることくらいです。この乳房マッサージというのは、授乳時に、母乳の分泌を促し、乳腺炎を予防するマッサージで、出産経験のある方は、産婦人科などで助産師から指導があったのを覚えているかと思います。これは、バストに刺激を加えることになり、そのことで、成長因子とホルモンにより細胞分裂の促進刺激を受けたバストの組織を、より成長へと向かわせる作用を加えることになります。しかし、この乳房マッサージについては、その効果を実験的に検証したわけではありませんので、特に術後のケアの指導としては、未だ採り入れてはいません。今後は、術後の検診の際に、多くの患者さんからの聞き取りをはじめとした、統計的な検証から進めていきたいと思っています。 成長再生豊胸の豊胸効果の出方は、約2か月以上を要する、ゆっくりとしたものです。それは、成長再生豊胸が、何かをバストに入れることによって、その入れたものの体積によって豊胸効果を得るものではなく、あくまでも、自分のバストの組織を育てることで、豊胸効果を獲得するものだからです。例えば、脂肪注入やバッグ・プロテーゼの挿入、またはヒアルロン酸の注射などの場合には、それらバストに入れるものの体積で豊胸効果を獲得する手術や処置です。それらの場合には、ダウンタイム(回復期間)は別にして、手術・処置を受けた直後から、豊胸効果が獲得できます。しかし、成長再生豊胸の場合には、バストの組織が育つまでの時間が必要となります。そのため、豊胸効果はゆっくりとしか出て来ないということです。 成長再生豊胸については、概略として、以下のことが言えるということです。まず利点としては、どんな検査をしても、豊胸したことが、その痕跡さえも残らないということと、術後の、日常生活上の制限が全くと言っていいほどないということです。また、処置中及び処置後においても、痛みが全くないと言っていいほどであるということも、利点としてあげることができます。 反対に欠点としては、1回の処置での効果が大きくないため、目的を達成するためには複数回の処置が必要であるということと、効果の即効性が無く、ゆっくりと豊胸効果を獲得していくため、1回の処置では豊胸効果を自覚しにくいということです。