ヒアルロン酸注入で残ってしまった、アンダーバストの段

40歳代前半のモニターさんで、豊胸とともに、3年以上前に受けたヒアルロン酸による豊胸でできた、アンダーバストの段を改善したいとのことで、成長再生豊胸F及び、成長再生豊胸Wを受けました。術後は、段が目立たなくなっています。

ヒアルロン酸による豊胸術は、手術を不要とする、注射による処置であるため、術後のダウンタイムもほとんどなく、現在でも人気のある豊胸術です。また、ヒアルロン酸自体は、理論上、約半年から一年で吸収されてしまうため、形や大きさに不満があれば、何も処置を加えなくても、いずれ元に戻るという気楽さもあると思います。しかし、以前のヒアルロン酸の中には、架橋率と言って、ヒアルロン酸の分子の集合体が大きなものがありました。簡単に言えば、ヒアルロン酸の分子に多くの手があり、それらがみんなしっかりと手を繋いでいるということです。その場合、ヒアルロン酸が分解されていくのよりも速い速度で、周辺に膜ができてしまって、中にあるヒアルロン酸が吸収されなくなってしまうことがあります。こちらのモニターさんも、その現象が発生した症例です。

治療経過としては、成長再生豊胸Fを5セット施行した後、成長再生豊胸Wを5回施行しています。本来は、段の原因になっているヒアルロン酸を、ヒアルロニダーゼで溶かして、注射器で吸引除去してから、成長再生豊胸を施行すべきです。しかし、一時的にしろ、バストのボリュームを失うことに、モニターさん自身の抵抗があり、元のヒアルロン酸が入ったまま、治療を開始しました。結果として、成長再生豊胸による豊胸効果が段を埋め、その上をカバーする形となり、アンダーバストの段は、目立たなくなりました。