刺青 (入れ墨) 除去はゆっくりでもいいから、日常生活の制限がないほうがいい方は、レーザー治療
刺青(入れ墨)除去するときの日常生活の制限も、傷跡も、とれる速さも、それなりにという方は、切除治療
目次
レーザーを使用して、刺青(入れ墨)(イレズミ)除去やアートメーク除去ができます。
刺青(入れ墨)(イレズミ)がファッションの一部として普及し始めた昨今、刺青(入れ墨)(イレズミ)に用いられる色素も、様々な種類があり、その色も多種多様です。これまでは、それぞれの刺青(入れ墨)(イレズミ)の色素によって、その吸収波長が異なるため、様々な種類のレーザーが必要でした。
しかし、当院では、刺青(入れ墨)(イレズミ)の多くをカバーできるレーザーを採用しているため、少ない処置回数で、より多くの種類の刺青(入れ墨)(イレズミ)を除去することができます。
レーザーによる刺青(入れ墨)除去 処置は、最低1ヶ月以上の間隔をおいて、レーザー照射を行います。1回ごとの間隔については、2ヶ月以上であれば、長期間に及んでも問題ありません。赤みなどの、レーザー照射による反応がなくなってから、次の照射を行ったほうが、より美しい仕上がりとなります。
※肌質、症状によって効果に個人差があります。
※男女問わず10代から60代まで数多くの方が、処置を受けています。
刺青 除去 ピコレーザー
ピコレーザーは、衝撃波で 刺青 の色素をより細かく粉砕します。また、青・緑にも対応する、730nmハンドピースを装備。これまでの青・緑対応の785nmハンドピースよりも強力な波長です。
なぜ、刺青 にはピコレーザーなのか
ピコレーザーとは、従来のQスイッチレーザーよりもパルス幅が短く、より短時間に強いエネルギーを照射することができるレーザーです。そして、より短時間にエネルギーを照射することで、刺青 の色素にはより強い衝撃波が作用し、大きな塊になっている刺青 の色素をより細かく粉砕し、リンパ流や白血球・マクロファージによって取り去られやすくする作用があり、治療回数を減少させることができるためです。
皮膚の構造
人間の皮膚は、表層から大きく表皮と真皮に分かれていて、表皮の部分は細胞の入れ替わりが活発で、さらに傷を負っても跡かたなく治ってしまいます。しかし、表皮の奥にある真皮になると、細胞や細胞外マトリックスの入れ替わりが表皮に比べてゆっくりだったり、年単位でないと入れ替わってしまいません。刺青は、この真皮の部分に、人為的に色素を埋め込んでいる状態です。


刺青 がある状態では、皮膚の中はどうなっているか?
刺青には、様々な大きさ(サイズ)の色素がランダムに入り混じって、真皮に存在します。

刺青を入れると、小さな塊の色素は白血球・マクロファージに貪食(取り込まれ)され、その部分から取り去られてしまいます。また、それらの一部は真皮の繊維芽細胞に貪食されて真皮に残り、刺青 の色柄を形成します。ただし、線維芽細胞も寿命があり、細胞が死滅すると色素を出してしまいます。それが、年数と共に刺青が薄くなる原因です。
繊維芽細胞 色素を貪食した線維芽細胞 死滅した線維芽細胞 白血球・マクロファージが貪食する
しかし、線維芽細胞に貪食されていない色素があり、それらは細胞間物質(細胞間マトリックス)に大きな塊として存在します。 そして、その大きな塊の色素(直径30μm以上の塊)はサイズが大きすぎるため、白血球・マクロファージや線維芽細胞にも貪食されず、移動もしないで、真皮や皮下脂肪などの局所に留まり、やはり刺青の色柄を構成し、薄くならずに残ります。
従来のQスイッチレーザーでの 刺青 除去の場合
そこで、Qスイッチレーザーを照射すると、色素は熱を持ち、小さな塊の色素を持った線維芽細胞は破壊され、色素は飛び出し、線維芽細胞の残骸もろとも、白血球・マクロファージに貪食され、皮膚から取り去られていきます。
しかし大きな塊は、熱を持ちはするのですが、発生する衝撃波が弱いため、レーザーを当てても周辺が少し欠けるだけで、大きさは未だ白血球・マクロファージが貪食できるほどは小さくならずに、その場に残ったままとなります。つまり、取れずにそのままそこに残るということです。そして、Qスイッチレーザーを繰り返し何度も照射することで、大きな色素の塊は少しづつ小さくなり、最終的には小さな塊となって、白血球・マクロファージなどに貪食されて、刺青が消えるということになります。
ピコレーザーでの 刺青 除去は?
それに対して、ピコレーザーを照射した場合には、もちろん色素を持った線維芽細胞は破壊されて、その中の色素は皮膚から取り去られます。そして、大きな塊で細胞間物質(細胞間マトリックス)に存在する色素は、レーザーを吸収すると強い衝撃波を発生し、色素の塊をより小さく粉砕します。小さく粉砕された色素は、リンパ流に乗って取り去られる部分も多く、さらに線維芽細胞や白血球・マクロファージに貪食されやすいため、残った部分も色素がより薄くなり、治療回数を少なくすることができます。



切除法なら、レーザーで長期間の治療が必要な刺青(入れ墨)でも、短期間に除去可能
切除法による除去のほうがいい場合
- 1.基本的に、黒以外の刺青(入れ墨)除去
- 2.除去治療期間が大幅に短縮されます。
- 3.表面に凹凸がある刺青(入れ墨)除去。
- 4.刺青(入れ墨) そのものが、すでに傷になっているため、レーザーによる刺青(入れ墨) 除去では、刺青(入れ墨) の形で傷のみが残る場合。

手順
- 1.局所麻酔を十分に浸潤させる。
- 2.メスで、刺青(入れ墨) を切除除去する。
- 3.刺青(入れ墨) 周囲の皮膚の緊張を十分に解除する。
- 4.止血操作。
- 5.傷の緊張をとるために、皮膚の深層を縫合する。
- 6.傷がしっかりとつながるように、皮膚の中層を縫合する。
- 7.傷がずれないように、表層を縫合する。
平均的術後経過
- 術後3日目 再診 フィルムで防水処置をする。患部のシャワー可能となる。
- 術後7日目 再診 抜糸。入浴可能となる。テーピングなどで、肥厚性瘢痕の予防を開始する。
- 術後1ヶ月目 再診 傷のチェック。
- 術後3ヶ月目 再診 最終検診。
費用
縫合創1cmにつき、約¥21,000が目安。
ただし、大きな刺青ほど、格安になる。