高生着率脂肪注入豊胸術症例写真集

目次

比較的年齢の高い痩せ型の体型のモニターさん

高生着率脂肪注入豊胸術 20代前半ダイエット施行

痩せ型の体型でも高生着率脂肪注入豊胸術

バッグで豊胸済みの人に、高生着率脂肪注入

バストの張りを戻す目的で、高生着率脂肪注入豊胸術

豊胸とともに左右差も修正

注入量が少ない、ミニ脂肪注入豊胸

  

 

 

 

 

比較的年齢の高い痩せ型の体型のモニターさん

少々年配のモニターさんの症例写真です。「あまり大きくなくていい。でも、今のままでは恥ずかしいのです」とのことでした。

年齢の上で、どうしても鎖骨の下から乳房にかけての部分が、肋骨が透けそうなほどに痩せているのと、元々の乳房のサイズのため、友人との温泉旅行を控える日々が続いていたということです。すぐに正確な体積でのサイズアップを図るのであれば、シリコンのバッグ挿入が最も近道なのですが、この方の場合には、それでは不自然な状態になってしまいます。それは、年齢の上で、鎖骨の下から乳房にかけての皮下脂肪が少ないことで、どんなに高性能のバッグを使用しても、この部分にバッグの形が出てしまうからです。そのような、外見から素人目に見ても「バッグが入っている」という状態を一般人の方に造ってしまうと、バストのサイズアップはできたものの、温泉旅行をますます控えてしまう結果となります。逆にグラビアアイドルなら、出版時の写真修正が可能で、しかもその道のプロが行うので、「いかにもバッグ」の豊胸術は、場合によってはいいかもしれません。バストやその他の外見の見栄えで収入を得ているプロなのか、それともコンプレックスの改善を目的とする一般人なのかで、当然、その治療コンセプトは変えていくべきだと思います。

シリコンのバッグを挿入する手術を諦めざるを得ない状態の、この方のような場合でも、当院の高生着率脂肪注入豊胸術なら、十分な適応となります。

バッグによる豊胸術の場合には、どうしても「個体を挿入する」といった手術になるため、バッグとその周辺組織の硬さの差が、どうしても存在してしまいます。それが、皮下脂肪が多い場合には、その皮下脂肪によってバッグが包まれてしまうため、皮膚の表面からは硬さの差が目立たず、バッグが入っているというのも目立ちません。しかしながら、こちらのモニターさんのように、痩せていて皮下脂肪が薄い場合には、バッグによる豊胸術は、どうしてもバッグの形が表面から目立つようになってしまう傾向があります。痩せている場合であっても、筋肉が発達していて、胸板の筋肉が厚い場合には、筋肉の下にバッグを入れる方法(大胸筋下法)を採れば、バッグの形は目立ちませんが、痩せていて筋肉が発達している女性は珍しいのと、筋肉の硬さが乳房(バスト)の自然な硬さとは違いがあり、どうしてもやや硬いバストに仕上がってしまう傾向にあります。
一方、このように痩せている方に脂肪注入をする場合には、脂肪の採取が問題になります。具体的には、脂肪注入における脂肪の採取は、脂肪吸引で脂肪をあつめてくるわけですが、お腹・太ももなど、比較的たくさんの皮下脂肪があるとされる箇所であっても、痩せている方の場合には、豊胸効果を十分に獲得するための脂肪の採取が不可能な場合がありました。それは、従来の脂肪注入の場合には、脂肪がバストに注射された際に、脂肪組織の多くの割合が吸収され、最終的にバストに残って豊胸効果に寄与する脂肪が少なかったことが、大きな原因の一つでした。つまり、従来の脂肪注入による豊胸術には、大量の脂肪を、脂肪吸引で集めてくる必要があったということです。しかし、標準体重を20%近く下回っているような、痩せた方の場合には、このような大量の脂肪吸引は物理的に不可能なのです。そこで、当院では高生着率脂肪注入を考案し、脂肪がバストに残る割合を平均90%まで増加させることによって、少ない脂肪で豊胸効果を達成できるようにしました。

手術計画上、片胸に120㏄づつ、左右合計で240㏄の、高生着率脂肪注入を行いました。

当院の高生着率脂肪注入は、その生着率は平均で90%。少なくとも80%の生着率を確認しております。このモニターさんの場合には、生着率が低い傾向にありますが、それでも片方で約100㏄の豊胸効果が獲得できました。痩せていることで、一か所からの脂肪吸引による脂肪組織の確保が量的に少ないため、どうしてもこの注入量が最高となってしまいました。しかし、もっとたくさんの脂肪が脂肪吸引で確保できれば、もっと大きな豊胸効果を望めます。脂肪の量をもっと確保するためには、脂肪吸引の箇所を増やすことになります。このモニターさんの場合でも、もっと脂肪吸引の箇所を増やせば、片胸に付き、180㏄位の高生着率脂肪注入が可能であったと考えられます。ただし、脂肪吸引の範囲を増やせば、その分、手術費用がかかるということはあります。そのへんは、自分の希望のバストの大きさと、予算の兼ね合いがありますので、患者さん自身の判断する処となります。

今回の手術は、「少しだけ、今よりも大きくなればいい」という本人さんの希望と、予算の関係上、脂肪吸引箇所は4か所で抑えました。

脂肪吸引箇所の4か所は、全て太ももと膝の部分からの脂肪採取としました。太ももの脂肪吸引ですが、太ももの内側と外側は、他の部分に比べて比較的脂肪が多くて分厚いところです。したがって、痩せている方の場合には、この部分からの脂肪吸引は外せないところであります。そして、太ももの後ろ側と言いたいところですが、この部分は、ヒップの脂肪を下から支えているところで、そこだけを脂肪吸引すると、ヒップが垂れ下がる傾向にありますので、ここを脂肪吸引するなら、ヒップの脂肪吸引を併用する必要がある場合が多いといえます。特に30歳を超えている患者さんの場合、この傾向が強いようです。また、太ももの後ろ側というのは、普段の生活で、歩行の際によく使用する筋肉がありますので、脂肪層の厚みは、太ももの他の部分に比べて分厚くなりにくい傾向があります。痩せている、比較的年配の患者さんには、この太ももの真後ろの脂肪吸引と言うのは、ヒップの脂肪吸引を加えない限り、単独では禁忌とも言えるでしょう。30歳を超えた患者さんの多くが希望するのが、膝周囲の脂肪吸引です。具体的には膝の上と膝の内側です。これは、立った姿勢では、皮膚と皮下脂肪のたるみによって、この部分に脂肪隗が溜ってくるからです。分かり易く言うと、脂肪の雪崩が膝の部分で堰き止められて積もっている状態だと考えるといいでしょう。この膝周りと言うのは、特に膝の上ですが、脂肪組織の性質も他の部分とは違って、比較的繊維質の多い、硬さのある組織であるということができます。繊維質が多いということは、脂肪組織の中で、脂肪細胞の占める割合が他の部分よりも少なく、細胞外マトリックスを構成しているコラーゲン繊維が多く、その分、幹細胞の密度も高いということができます。つまり、少量の脂肪組織であっても、幹細胞をたくさん含んでいるということです。これは、脂肪注入における生着率が高い注入用の脂肪組織が獲得できるということで、高生着率脂肪注入で使用する脂肪組織としては、非常に有利であるといえます。

こちらのモニターさんの、4か所の脂肪吸引範囲と言うのは、太ももの外側・内側・膝の上・膝の内側でした。

これら4か所の脂肪吸引範囲のうち、太ももの外側・内側・膝の内側の3か所については、いわゆる「シルエット」に影響する箇所です。どういうことかと言うと、この部分の脂肪吸引によって、正面や後ろから見たときの姿で、脚が綺麗に見える箇所ということです。逆に、これらの部分に脂肪がついていると、いくら太もも自体が細かったとしても、決して「細い綺麗な脚」と言うわけにはいかないということです。そういった観点から、このモニターさんの脂肪吸引箇所に関する希望は、的を獲たものだったと言えるでしょう。

  

 

 

 

 

高生着率脂肪注入豊胸術 20代前半 ダイエット施行

高生着率脂肪注入で豊胸術を行ったモニターさんです。

この手術では、脂肪吸引によって細くしたいところから脂肪を採取し、それをバストに注入するという、手技上のプロセスは従来の脂肪注入と変わるところはありません。しかし、従来の脂肪注入が、本当に巧く脂肪を注入したとしても、生着率(注入した脂肪が残る率)が30%程度です。また、通常の幹細胞併用の脂肪注入による豊胸術の場合でも、学会報告によると、生着率は約60~70%です。また、コンデンスリッチ・ファットによる脂肪注入豊胸術の生着率は、巷の宣伝では80%となっていますが、実際はおよそ70%です。それらに対して、当院のこの方式では、生着率が平均90%まで改善しています。

当院の高生着率脂肪注入豊胸術は、生着率が平均90%もの高率を出すことができます。

高生着率脂肪注入豊胸術の手順は、患者さんから見れば、通常の脂肪注入豊胸術とは何ら変わりはありません。つまり、脂肪吸引を行って脂肪を採取し、それをバストに注射するという基本プロセスは変わりないということです。しかしながら、最初の脂肪吸引から、最後の注入に至るプロセスまで、従来の様々な方法とは全く違った、よりスマートな方法での手術になります。また、他の方法には存在しない、成長因子を用いていることが、もう一つの重要な要素であるということができます。

最初の脂肪吸引のところから、当院の高生着率脂肪注入豊胸術は、他の方法とは違います。

まず、使用するカニューレ(脂肪吸引管)が直径約1.6㎜から2㎜と、ちょっと太めの注射針くらいのものを使用します。他の方法だと、この直径が3㎜から4㎜ですので、それらの凡そ半分であるということが言えます。つまり、脂肪吸引によって採取できる脂肪の粒が最初から小さく、脂肪細胞よりもサイズが小さい幹細胞も、その中により多く含まれます。このことで、幹細胞を取り出す効率が大きく上昇して、少ない脂肪からより多くの幹細胞を抽出することができるようになりました。さらに、注入する脂肪の加工の過程でも、粒が小さいため、成長因子との混合の際に馴染みがよく、より均一に混ざります。そして注入後は、幹細胞の培地として、効率よく作用します。また粒が小さいということは、注入の際にも、乳腺の周囲に細かく注入が可能で、術後のしこりの発生を防ぐことができます。ちなみに当院では、この高生着率脂肪注入という方法を採用してから、マンモグラフィーやMRI検査上であっても、しこりや石灰化の発生は1件もありません。

当院の高生着率脂肪注入豊胸術における、生着率90%というのは、注入した脂肪が、ほぼすべて残るということです。

しかしながら、この生着率を維持するには、注入する脂肪の量に注意しなければなりません。あまり大量の脂肪を注入しないことです。大量の脂肪を一気に注入した場合には、いかに注入するときの脂肪の粒を細かくして注入しているとはいえ、粒同士が接触して、結果的にはバストの中で大きな粒になってしまいます。大きな脂肪の粒は、周辺の脂肪のみが生着し、中身の脂肪が生着することなく壊死に陥るため、しこりや石灰化の原因になるばかりでなく、ボリューム自体も減ってしまうのです。では、当院の高生着率脂肪注入豊胸術で、生着率90%を確保できるには、具体的には何㏄まで注入できるのでしょうか?それは、実際に手術を受ける患者さんの体型にもよりますが、アンダーバスト65㎝の人で、およそ200㏄をリミットと思って頂ければいいと思います。そのうち90%が生着しますので、約180㏄のボリュームアップが可能と言うことになります。これは、ブラジャーのカップにすると、約2カップと言うことになります。ただし、カップサイズと言うのは、同じメーカーの同じタイプのブラジャーで比較する必要があることは、言うまでもありません。アンダーバストがもう少し大きな70㎝くらいですと、当然のことながら注入する許容量はもっと増加し、220㏄位が目安となります。

高生着率脂肪注入で豊胸術を行ったモニターさんですが、術後にダイエットに成功し、術前と比較して、体重が約5kg減少しています。

術前は身長が153㎝で体重が46kgですので、術後は体重が10%以上減少しているということになります。そのため、手術による豊胸効果は、片側に200㏄・両方で400㏄の高生着率脂肪注入を行った時の、通常の豊胸効果には劣っています。しかし、写真を見ていただければ分かる通り、術前よりもバストが大きくなっており、十分な豊胸効果が得られています。
よく、「脂肪注入の豊胸手術の後は、ダイエットをしてはいけない。」ということを耳にしたことがあると思います。それは、胸に注入した脂肪が、全身の脂肪が落ちるとともに減少してしまうからという、もっともらしい理由づけがなされています。そしてさらに、術後1~2kg痩せただけなのに、「痩せたから豊胸効果がなくなったのだ。」と言って、豊胸効果が得られなかったことを、患者さんのせいにする美容外科医もいます。しかし、この症例のモニターさんを見ていただければ分かる通り、きちんとした術式で、高い脂肪の生着率が得られれば、たとえ術後にダイエットしたとしても、豊胸効果を得ることができるということがお分かりかと思います。「痩せたから豊胸効果がなくなったのだ。」ということは、余程過激なことをしない限り、あり得ないことです。

  

 

 

 

 

痩せ型の体型でも高生着率脂肪注入豊胸術

かなり痩せ型の体型のモニターさんですが、高生着率脂肪注入で豊胸術を行ったモニターさんです。そしてさらに、バストを大きくする方法を併用しています。

これまでの脂肪注入は、その生着率の悪さから、痩せ型の体型の患者さんには、十分な注入用の脂肪が確保できないため、不向きな手術とされてきました。そこで、幹細胞併用脂肪注入が開発されてからは、それまで約30%とされていた注入脂肪の生着率は、その2倍の60%まで向上し、さらにPRPを併用することで70%まで向上しました。そしてコンデンスリッチという方法では、生着率が80%まで向上しています。しかし、これらの方法を以ってしても、どうしても脂肪吸引で多くの注入用脂肪を採取する必要があり、やはり痩せ型の患者さんには、十分な豊胸効果を得ることができません。実際、当院にも、このような痩せ型の体型の患者さんが、他院にてバッグ挿入による豊胸術を勧められ、どうしても納得できずに来院されます。そこで、当院の高生着率脂肪注入で、痩せ型の患者さんでも、よい結果を獲得でき、満足されています。
高生着率脂肪注入とは、脂肪吸引で採取した脂肪組織から幹細胞を豊富に含む層を分離し、注入する脂肪に混合するとき、同時に成長因子を加えて、さらに注入用の脂肪を調整する、当院独自の方法です。幹細胞と混合する脂肪は、遠心分離して濃縮をかけ、水分をできる限り取り除くばかりでなく、上澄みの遊離した中性脂肪主体の油脂成分と、そのすぐ下の、成熟してしまっていて、注入しても吸収されてしまう細胞の部分まで取り除き、厳選した「若い」細胞のみを使用します。遠心分離して濃縮をかけて、水分と遊離した油脂成分を取り除いてできた注入用濃縮脂肪組織のことが、俗に「コンデンスリッチ」ファットと言われています。つまり、当院の高生着率脂肪注入とは、幹細胞+コンデンスリッチ+成長因子という、生着率向上に対して、これまでの3つの方法をトリプルで組み合わせた方法であるということができます。

高生着率脂肪注入豊胸術の際の、脂肪吸引した太ももの状態。 

こちらのモニターさんですが、高生着率脂肪注入によって、十分な豊胸効果を獲得できたのですが、完成後に、もう少しだけ大きくしたいという希望を伝えられました。

しかし、かなり痩せ型であって、再び脂肪吸引で脂肪を採取して 高生着率脂肪注入豊胸術 を行うには、かなりの範囲の脂肪吸引が必要で、見積上、1回目の手術よりも高額な手術費用が必要となります。そこで、1回目の手術で十分な幹細胞がバストに対して移植されていることを考慮し、バストグロウを受けていただくことになりました。バストグロウは、成長因子によって乳腺と皮下脂肪を増量させる処置で、手術ではなく注射のみで行える豊胸術です。一度に大量の豊胸効果を望むことはできませんが、処置そのものが注射のみですので、日常生活に与える制限などもなく、手軽に行えるところが、大きな利点として評価されています。また、このバストグロウは、ヒアルロン酸の注射などと違って、バストの組織そのものが増量されるため、その効果の持続期間は脂肪注入と同等で、半永久的です。また、脂肪注入同様、異物を利用するものではありませんので、レントゲンをはじめとして、マンモグラフィーやCTスキャンやMRIに至るまで、どんな検査を行っても、豊胸手術・処置の痕跡さえ残りません。

下は、 高生着率脂肪注入豊胸術の際の、脂肪吸引した太ももの状態。

そして、 バストグロウ2回施行。

高生着率脂肪注入豊胸術 の術後の経過ですが、これまでの脂肪注入による豊胸術とは、少しだけ違いがあります。

それは、術後1ヶ月目に最小の状態になり、その後、約半年間は、再びバストが大きくなってくるということです。実際の術後のバストの状況ですが、どのように変化するかは、順番には次のようになります。
まず、手術の直後は、腫れが出て、バスト自体はかなり大きくなります。これは、しこりやそれに伴う石灰化を防止し、さらに注入した脂肪の生着率を高めるために、乳腺を取り囲むように、細かくばらばらに脂肪を注入するためです。このように細かくばらばらに脂肪を注入する場合、注入するための皮膚の穴は1箇所であっても、バストの中には、たくさんの脂肪の粒が満遍なく植えつけられるため、刺激を受けて、その結果、腫れが出るのです。
そのように腫れて大きくなったバストも、術後2週間程度経過すると、腫れは収まります。この時点では、ほぼ、注入した脂肪そのものの大きさがバストに存在していると考えていいでしょう。ここから約3ヶ月かけて、注入した脂肪の一部は吸収され、同時に幹細胞などは成長を始めます。
術後1ヶ月目には、経過中で、一番バストが小さくなり、豊胸効果が最も少ない時期になります。これは、幹細胞が分裂して育ち、皮下脂肪の細胞になって豊胸効果を発揮するのが、注入された脂肪細胞の吸収よりも遅いからです。謂わば、栄養不足に陥った脂肪組織が、一度小さく痩せてしまった状態であるということができます。この後、注入した幹細胞や、元々バストに存在する幹細胞が分裂と成熟を繰り返し始め、バストがさらに大きくなり、豊胸効果を増強し始めます。栄養が、注入された脂肪組織に対して豊富に運ばれるようになり、それまで栄養不足でやせ細ってしまった脂肪組織が、再び太り始めるということです。
術後3ヶ月から6ヶ月経過すると、 高生着率脂肪注入豊胸術 は、完成の域に到達します。この頃には、注入した脂肪の体積は、平均してほぼ90%がバストに存在し、豊胸効果を発揮します。

脂肪吸引した太ももとヒップの状態。

そして、バストグロウ2回施行。

では、 高生着率脂肪注入豊胸術 で、脂肪を採取するための脂肪吸引を行った箇所の経過はどうでしょう?

高生着率脂肪注入豊胸術のために、術脂肪吸引した太ももの状態。 

左はバストグロウ1回目の結果。右は2回目終了後の状態。 

高生着率脂肪注入豊胸術 の脂肪採取における脂肪吸引は、通常の他院で行われている脂肪吸引よりも、かなり楽な経過だと考えていただいていいと思います。まず、当院の脂肪吸引は、その使用するカニューレと言う、脂肪を採取する管が非常に細いものです。通常、ボディーの脂肪吸引の場合、他院では直径約3ミリから4ミリのカニューレを使用します。それと比べて、当院では直径約1.5ミリから2ミリのカニューレで脂肪吸引を行います。このことで、脂肪組織内の血管や神経の保存が、より細いものまで可能になり、術中の出血が少ないばかりか、術後の痛みも少ないものになっています。
血管の保存が術後の痛みに影響するのは、術後の内出血の量と関係します。一般的に、内出血と言うのは、血管が切れて、そこから出てきた血液が、皮膚から外に出ず、皮下脂肪層に存在している状態です。これが一か所に大量に存在すると、血腫という状態になります。いわゆる、「血の塊」と言うやつです。この血の塊ですが、当然のことながら、血管の外にありますので、血液が固まる反応が発生しています。血液が固まる時、またはその後には、いわゆる「痛みを発生する物質」の一部の種類が放出されます。それらが、神経を刺激するため、血腫が発生すると、そこには強い痛みも発生するのです。つまり、脂肪吸引後の痛みをなるべく絞りたいということであれば、その原因の一つである血腫を発生させないこと、即ち、内出血を少なくすることです。そのためには、できるだけ、皮下脂肪内の細い血管まで保存することが大切で、細いカニューレで脂肪吸引をすることには、大きな意味があるということになります。
一方、脂肪吸引の術後の痛みの程度と、カニューレによる神経の切断については、ある仮説を提唱しています。
神経の線維は、一般的には脊髄から出て、最初は束になっているものが、次第に分かれて最終的には皮膚をはじめとする臓器に分布します。それらの神経線維は、皮下脂肪や皮膚の中では、神経終末小体という器官となって終了しています。その神経終末には、いくつかの種類があり、痛覚・温冷覚・触覚・圧覚をそれぞれ司っています。つまり、一つの神経終末は、それぞれ一つの感覚しか感じることができなくなっています。これら神経終末の中で、痛みとして痛覚を伝えるのが、自由終末と言って、特に神経終末小体がなく、神経の先端がそのまま終了しているところだと言われています。そこで、その神経の自由終末が多いほど、同じ痛み刺激であっても、痛みを強く感じるということが言えます。太いカニューレでの脂肪吸引手術と、細いカニューレでの脂肪吸引手術を比較すると、神経の切断が多いのは、太いカニューレでの脂肪吸引であることは、論を待たないところであります。そして、切断された神経線維の切断面は、まさしくこの神経の自由終末であるということができます。つまり、直径の太いカニューレで脂肪吸引を行った場合、この神経の自由終末が、細いカニューレで脂肪吸引を行った場合よりも多くできてしまいます。すると、前述の血液が固まる時にできてくる痛みを発生させる物質による痛み刺激も、たくさん受容してしまうということです。そうして、太いカニューレを使用した脂肪吸引は、細いカニューレでの脂肪吸引よりも、術後の痛みが強くなるということなのです。

バストグロウは、成長因子とホルモンの働きで、自分のバストを自然に大きくする方法です。処置は、これらをバストに注射するだけです。シリコンのバッグを使う豊胸手術やヒアルロン酸の注射のように、異物を使用することがなく、通常のレントゲンは勿論のこと、CTスキャンやマンモグラフィー、MRIなどの、全ての画像診断技術を用いても、豊胸の痕跡さえ発見できません。また、脂肪注入と違って、脂肪吸引にて脂肪を採取してくる必要がありません。このように、非常に手軽な豊胸術であるバストグロウなのですが、どうしても、1回だけの処置では、大きな効果が望めず、繰り返しの処置が必要になります。

こちらのモニターさんの場合には、「あと少し」というこだわりを満足させるための処置ですので、バストグロウも2回と言う少ない回数での対応となっています。バストグロウの効果の持続については、半永久的ということができます。自分のバストの組織が増加することによって豊胸効果を獲得できるわけですから、注射したモノの吸収を考えなくていいわけです。
さらに、他の方法の豊胸術で手術を受けた方でも、バストグロウを行うことができます。例えば、バッグによる豊胸手術を受け、あと少し大きくしたい方や、バッグを取り出してしまってから、このバストグロウでもう一度豊胸術をやり直すといったことも可能です。バッグでの豊胸術を過去に受けた方のうち、年齢とともにバッグの外側の袋が、ぺこぺこと触れるようになってしまうことがあります。また、症例によっては、バッグのシワが、皮膚を通して見えるようになってくる場合もあります。このような症状を、リップリングと言うのですが、このリップリングも、バストグロウをおこなうことで、バッグを摘出しなくても、改善させることが可能です。また、このモニターさんのように、脂肪注入による豊胸手術の後で、もう少しバストアップを図りたい場合にも、有効な方法です。
バストグロウは、成長因子によってバストの部分の組織の状態をより若い状態に持って行き、そこに思春期の時のように血中ホルモン濃度を上昇させ、成長させるように作用させます。ホルモンについては、投与期間は短期間で、しかも量的なものは多くはないため、発がん性や、卵巣などへの悪影響については、心配はありません。ただし、元々持っている、乳がんなどの婦人科系の癌については、これを成長させてしまうことがあるため、がん検診はきちんと受けてから、バストグロウを受けることをお奨めいたします。

脂肪吸引した太ももとヒップの状態。

そして、バストグロウ2回施行。左は1回目の結果。右は2回目終了後の状態。

 

 

 

 

 

バッグで豊胸済みの人に、高生着率脂肪注入

約7年前にシリコンバッグにて豊胸術を受け、今回、更なるボリュームアップを希望して、当院の高生着率脂肪注入術を受けたモニターさんです。

女性の体形は、年齢に応じて変化してきます。一般論としては、上半身は皮下脂肪の量が少なくなり、下半身には増加します。つまり、バストは小さくなり、ヒップや太もも・下腹部は大きくなるということです。実際、当院での高生着率脂肪注入で豊胸術を受ける患者さんは、年齢層が高くなるほど、腹部や上腕などよりも、太ももやヒップからの脂肪吸引を希望される方が増加します。つまり、年齢とともに全身に沿って下がってしまった脂肪を、上の方に戻してやると言うコンセプトでもあります。特に産後のしぼんでしまったバストが気になる方の場合、出産と言う大事業のために、太ももや腰回りの皮下脂肪が増加していますので、このコンセプトに共感を覚える方が多いように感じます。

こちらのモニターさんは、やはり上半身が痩せてきて、下半身に脂肪が増加したことを自覚していらっしゃいました。

上半身の脂肪がなくなってくるとともに、シリコンバッグの縁が外から触れるようになってきて、それがどうしても気になって、相談に訪れました。そこで、2つのオプションを提示しました。一つは、バッグを抜いて、高生着率脂肪注入を行うと言うものです。しかしその場合、既に入っているバッグの大きさが170㏄あり、高生着率脂肪注入で片方に付き200㏄の脂肪を注入したとすると、平均して90%の脂肪が残るということですから、約180㏄の脂肪がバストに残ります。すると、バストの大きさは、術前とほぼ同じになります。

しかしながら、こちらのモニターさんは、「どうせ手術を受けるなら、バッグによる豊胸術での、現在のバストの大きさよりも大きくしたい。」という希望でした。

そこで2つ目のオプションとして、現在のバッグの入った状態での脂肪注入を提示しました。この場合、片方に注入できる脂肪の量は、約150㏄が限界であると判断しました。それは、皮膚の余裕が、大量の脂肪注入に耐えることができそうになかったからです。また、注入する脂肪の量が少ないということは、脂肪吸引によって採取する脂肪の量も少なくて済み、その分、術後の生活が楽であるということもできます。当然、手術費用も節約できます。バッグによる豊胸術の術後において、拘縮などの症状がない場合には、このようにバッグを挿入したまま、高生着率脂肪注入を施行することも、一つの方法であるということができます。

このモニターさんの場合には、バッグの上からさらに、片方につき120㏄、左右合計で240㏄の脂肪を注入しています。

結果としては、120㏄の脂肪の約90%がバストに残り、ブラジャーのカップにして1カップ半ほどのバストアップが実現できました。通常の場合と比較すると、注入脂肪の量は非常に少ないのですが、当院の高生着率脂肪注入の高い生着率がモノを言い、モニター本人さんの希望通り、バッグの縁が表面から触れることもなくなり、さらにバストサイズも大きくなったということです。バッグが入っている状態での脂肪注入は、バッグを破損させないように注意が必要です。バッグがコヒーシブ・シリコンの場合には、破損しても内容が漏れださないため、ある程度は安心なのですが、通常のシリコンバッグや生理食塩水、またはハイドロジェルバッグの場合には、小さな針穴でも、そこから内容物が流出してしまいます。手技的には、決して先のとがった針で脂肪注入をせず、先が丸い、専用のカニューレを使用することが大切です。

拘縮が発生していても、当院の高生着率脂肪注入によって、拘縮の程度が和らぎ、症状が緩和する場合があります。

それの理由は、2つのことが考えられます。一つは、バッグ周囲の脂肪層の厚みが増加するため、バッグ自体とその周辺の拘縮したカプセルの硬さが、表面から分かりにくくなるためです。硬いボールの上に、座布団をかけると、全体として柔らかくなるのと同じことです。

2つ目は、分厚くなって縮んでしまったカプセルの成分であるコラーゲンが、幹細胞の働きで再構築されるということです。それは、幹細胞から出る成長因子がカプセルに作用し、さらに貪食細胞が成長因子の作用でカプセルの周囲に集簇します。そして貪食細胞がカプセルのコラーゲンを貪食し始め、それを無くしてしまいます。しかしながら、挿入されているバッグ自体は異物ですので、人体はカプセルを造ろうとします。そこで、カプセル自体が貪食によって消失しつつも、カプセルが造られることになり、元の拘縮したカプセルが、薄く柔らかいカプセルに入れ替わるわけです。

これらの2つのプロセスによって、バッグを挿入した後、拘縮して硬くなったバストが、高生着率脂肪注入で柔らかくなるということになります。

 

 

 

 

 

バストの張りを戻す目的で、高生着率脂肪注入豊胸術

高生着率脂肪注入で、片方に付き約140ml、両方で280mlの脂肪をバストに注入したモニターさんです。

当初の目的としては、授乳後に年齢とともに小さくなってしまったバストに対し、ハリを戻して、サイズ的にも豊胸効果を獲得したいということでした。ただし、サイズ的なものに関しては、大きな希望はなく、出産前の状態であればいいということが、根本にありました。そこで、写真からも分かる通り、アバラが透けて見えるような、皮下脂肪層が薄い、比較的痩せ型のモニターさんなのですが、本人さんの希望に沿って、肩・二の腕・ウエスト・腹部から脂肪吸引を行いました。そして採取できた脂肪組織から、幹細胞を多く含む脂肪組織を取り出して精製。成長因子を混合し、注入用の脂肪を作成して、バストへと注入しました。結果的には、ブラジャーが全く必要ない状態の、平坦で緩みが大きいバストが、大きさにおいてはブラジャーを必要とする状態になりました。バストの張りに関しては、乳頭・乳輪の周辺のたるみによるしわが消失し、かなり若々しさを取り戻したと言えます。

当院での豊胸術の最近の傾向として、大きさを求める患者さんよりも、こちらのモニターさんのように、ハリが欲しいといった希望が多くなってきました。

それまでの脂肪注入による豊胸術の結果は、惨憺たるものでした。バストに注入された脂肪のうち、どれくらいの割合がそこに残るかという生着率も、約30%がいいところで、注入した脂肪がほとんど全て吸収されてしまって、全く残らない症例も多く存在しました。また、注入された脂肪がバストに残って、豊胸効果が獲得でき、喜んでいたら、乳がん検診で要精密検査となり、CTスキャンやMRI撮影を行ってみると、たくさんの石化化したしこりになっていたという例も、多くありました。そのような背景から、アメリカにおいては一時、脂肪注入による豊胸術を行う医師の、医賠責保険の掛け金料率が異常に高騰した時期もあります。
脂肪注入が再び豊胸術の手段として注目されるようになったのは、Dr. Sydney Colemanが、Structural Lipo-injectionという概念を提唱してからのことです。この方法は、脂肪をバストに注入するに際して、皮下・乳腺上・乳腺下・筋膜上と、バストの構造(Structure)に合わせて、小さな塊として、たくさんの層にたくさんの塊を分散させて注入するという、非常に理に適った方法であると言えます。この方法により、しこりやそれによる石灰化は、ほとんど発生しないと言っていいほどに大幅に減少し、彼自身はこの方法を開始してからは、石灰化を一例も発生させたことがないということです。

このように、アメリカでも見直された脂肪注入による豊胸術ですが、それでも生着率の大きな改善には至りませんでした。

そこで出てきたのが、幹細胞を使用した脂肪注入です。この幹細胞を使用するという発想は、脂肪吸引で採取した脂肪組織が、直接切除した脂肪組織よりも、その中に含む幹細胞の数が、約半数しかないという観察結果からです。そこで、その足りない分の幹細胞を補充してやれば、注入した脂肪の生着率が上昇するのではないかと言うことです。この場合の幹細胞は、やはり脂肪吸引によって採取された脂肪組織から取り出します。この幹細胞を使用した脂肪注入は、アメリカよりもむしろ日本で流行りました。それは、日本人は細かいところまで「自然さ」にこだわるためです。それに対してアメリカ人は、バストに関しては見かけの大きさにこだわり、私たちが一目見て、「これはバッグが入っている」と分かるような状態でも、大きさを重視する傾向があるからです。当然、脂肪注入による豊胸術の方が、大きさは出せませんが、形・手触り・動き、どれをとってもバッグ挿入による豊胸術に勝るものがあります。脂肪注入による豊胸術の場合に、バッグ挿入による豊胸術のように自由に大きさを変化させることができないのは、やはり注入した脂肪の生着率と言う問題があります。しかし、だからと言って、たくさんの脂肪を注入すればするほどいいかと言うと、そうではなく、前述の、「バストの構造に合わせて、小さな塊として、たくさんの層にたくさんの塊を分散させて注入する」という原則を守る限りは、注入できる脂肪の量も、限界があるからです。ちなみに、幹細胞を使用した場合、注入した脂肪組織のバストでの生着率は、約60から70%に向上しました。

このように、注入量可能な量が限られた中で、注入した脂肪の生着率の向上は、豊胸効果をできるだけ大きくするためには至上命題となっていきました。そして、当院の高生着率脂肪注入豊胸では、平均90%の生着率を記録しています。

幹細胞を使用する方法の次に登場したのが、コンデンスリッチと言う方法でした。この方法は、脂肪吸引によって採取した脂肪組織を、重りを入れたチューブやシリンジの中で遠心分離を行い、成熟して細胞膜が弱ってしまった脂肪細胞を破壊すると同時に、水分や脂肪細胞の破壊によって生じた油分を取り除くものです。そうすると、幹細胞をはじめとした脂肪細胞になる前の細胞の濃度を、注入する脂肪組織の中で上昇させることができます。また、幹細胞だけでなく、完全に脂肪細胞に分化する前の、前脂肪細胞など、脂肪細胞の前駆細胞も、注入した脂肪組織の生着率向上に役立てることができます。このコンデンスリッチと言う方法によって、バストに注入した脂肪組織の生着率は、約70ないし80%へと向上しました。
このコンデンスリッチと言う方法を元にして、当院ではさらに改良を加え、高生着率脂肪注入豊胸と言う方法を開発しました。この方法は、コンデンスリッチの原理を全面的に取り入れた方法で、脂肪吸引で採取した脂肪を加工し、さらに成長因子を添加することによって、バストに注入された脂肪の更に高い生着率を獲得することが可能です。この方法は、「吸収される脂肪があるなら、吸収された脂肪の体積の分が増えれば問題がない」というコンセプトから、その増える元である幹細胞や脂肪の前駆細胞に、成長因子を作用させるように設計されています。そして、そのバストに注入された脂肪の生着率は、平均90%に達しています。これは、中には100%の生着がみられる方もいるということです。このように、当院の高生着率脂肪注入豊胸は、脂肪注入による豊胸術の完成形とでも言うべきものとなっています。

 

 

 

 

 

豊胸とともに左右差も修正

20代前半のモニターさんです。高生着率脂肪注入豊胸術で、左右各200ml、合計で400mlの脂肪を注入しました。

生着率は100%近いものです。片胸につき、約180mlの乳房体積の増量が達成できています。つまり、180mlのバッグプロテーゼを挿入したのと同等の効果を獲得できたわけです。モニターさんの自己申告にすぎませんが、ブラのカップが2カップ、アップしたとのことです。
初診時によく訊かれることですが、「ブラのカップは何カップサイズアップしますか?」といった質問があります。その答えとしては残念ながら、正確には「わかりません」ということになります。それは、胸郭の形が人それぞれ違うこと、ブラのフィッティングが人それぞれ違うこと、そして何よりも、ブラジャーはメーカーやモデルによって、カップサイズの表記が一定していないことが原因です。また、これらの理由から、乳房の体積が大きくなれば、それに比例してブラジャーのカップサイズが大きくなるわけではないのです。

しかし、術後の状態としての、「およそ何カップサイズアップするか」ということ目安は答えることができます。ただし、同じメーカーの同じモデルのブラジャーに限っての話です。

胸郭の形の違いについては、豊胸術の経験症例数が多数になると、それによる予想の誤差がなくなってきます。また、ブラのフィッティングについては、必ず下着の専門店で、同じ店員さんにフィッティングしてもらうことを条件とします。このように、誤差を生じるバイアスを縮小させて考えていくと、およその目安ですが、何㏄の脂肪注入で何カップのサイズアップが可能なのかという予測が可能になってくるのです。
こちらのモニターさんの場合、アンダーバストが約72cmで、比較的胸郭が分厚いタイプの体型です。この場合、片胸につき約70mlの乳房体積の増量によって、ブラのサイズが1カップ増加すると予想されます。実際には、このモニターさんの場合、術前のカップがBでしたが、パッドを入れてのBジャストですから、パッドの体積は追加して注入しなければなりません。そこで、当院の高生着率脂肪注入豊胸術の脂肪生着率が平均約90%ですので、2カップのサイズアップを目標として、片方200ml、両方で400mlの脂肪注入を行ったというわけです。
では、400mlの脂肪注入の場合、脂肪吸引で採取する脂肪は400mlでOKなのでしょうか?答えはNOです。

400mlの脂肪吸引と言うと、少しぽっちゃりした人なら下腹部だけ脂肪吸引すれば十分に賄える量です。しかしその量では、注入用の脂肪400mlは賄えません。実際には、その2~3倍の脂肪を採取する必要があります。
脂肪吸引で集めた脂肪は、その中にたくさんの薬液成分と死んでしまった脂肪細胞が含まれています。この薬液成分は、脂肪吸引をする前に脂肪組織に注入した血管収縮薬(止血剤)や中和剤を含んだ生理食塩水です。これを、ツメッセント液と言います。このツメッセント液は、安全性の高い脂肪吸引を行う際に必須のもので、上手な美容外科医ほど使用量を少なく絞ることができます。平均的な脂肪吸引を行う美容外科医で、吸引総量の2分の1を、この薬液成分が占めるとされています。そして、死んでしまったり、細胞としての寿命が短くなってしまった脂肪は、脂肪注入用としてはふさわしくない脂肪細胞です。これらの脂肪細胞は、吸引して採取した脂肪のうち、平均約20%を占めるとされています。そうすると、平均的な技術を持った美容外科医の脂肪吸引では、注入用の脂肪は吸引した脂肪の総量のうち、30%程度であるということができます。したがって、400mlの注入用の脂肪を確保するためには、約1200mlの脂肪吸引が必要と言うことになります。
さらに、幹細胞抽出用の脂肪も確保する必要があります。これまでの方法では、注入用脂肪と同じ量の幹細胞抽出用脂肪を採取する必要がありました。つまり、400mlの幹細胞併用脂肪注入を行おうとすると、約2400mlの脂肪吸引を行う必要があったのです。ちなみにこの量は、平均的な女性の体型では、膝周りを含む両太ももからヒップにかけてを、ぐるりと一周、脂肪吸引して獲得できる量です。

しかし、当院ではそこまでたくさんの範囲の脂肪吸引は不要です。まず、脂肪吸引の技術が全く違います。

南クリニック・オリジナルの極細カニューレを使用することと、手術を行うドクターの技術的優位性で、ツメッセント液の使用量を平均の半分以下に抑えることができるためです。また、極細カニューレは脂肪吸引時の細胞の劣化を抑えることもできるため、脂肪注入に不適として破棄される脂肪の量も半分以下になりました。同じように、幹細胞抽出用の脂肪の確保も、少ない吸引量で十分です。それは、成長因子を併用することによって、幹細胞の増殖と脂肪細胞への分化が促進されるため、幹細胞抽出用の脂肪は、通常の半分以下の量で十分になったためです。こういった理由で、当院での400mlの幹細胞併用脂肪注入の際には、約1000mlの脂肪吸引で十分な脂肪を確保することができます。この量は、患者さんの体格にもよりますが、平均的な日本人女性の体格の場合、膝周りを含む両太ももからヒップにかけて一周しなくても、両方の太ももの内側と外側および膝の内側の脂肪吸引で十分に採取できる量であると言えます。

脂肪注入での豊胸術の場合、バッグを使用した手術とは異なり、術後の胸の痛みはほとんどないと言っていいでしょう。

術後2日目の針穴の消毒と脂肪吸引箇所の圧迫除去の後には全身のシャワーが許可され、その時点では胸に関してはほとんど痛みがありません。脂肪注入の後の経過を楽に過ごせるか否かは、脂肪を注入した胸ではなく、脂肪吸引した箇所の経過にかかっています。つまり、少ない箇所から丁寧に脂肪吸引を行った場合には、術後の痛みの範囲も強さも少なく、広い範囲で乱暴に行った脂肪吸引では、術後の痛みは、その範囲も強さも大きいということは、常識的に理解できると思います。まとめると、いかに楽な術後経過で術後を乗り切れるかということは、上手な脂肪吸引で無駄なく脂肪を使用することであるということです。

 

 

 

 

 

注入量が少ない、ミニ脂肪注入豊胸

足首から脂肪吸引して、バストに脂肪注入を行った症例写真です。モニターさんは、40歳代の女性です。注入量の少ない、プチ脂肪注入豊胸術です。

モニターさんの主訴としては、バストに関しては、年齢とともに上のほうの凹みが気になり始めたということでした。それから、やはり加齢とともに太くなってきた足首を細くしたいということです。こちらのモニターさんの当初の豊胸に関する希望は、足首の脂肪吸引とバストグロウによる処置だったのですが、どちらにしても脂肪吸引をするわけですから、その脂肪を有効に使用するということと、豊胸効果が早く出る(即効性がある)というメリットを生かした、バストへの脂肪注入をお勧めしました。それというのも、バストグロウは成長因子を使用して豊胸効果を獲得する方法ですので、バストの細胞が多いほうが、豊胸効果も大きく出るからです。そこで、後のバストグロウの効果を高めるためと、豊胸効果の即効性の2つのメリットを考え、こちらのモニターさんも、この手術計画を了承してくれました。

バストに注入した脂肪の量は、片側約30㏄で両側の合計が60㏄です。この脂肪の量だと、足首や腕など、これまでの脂肪注入では完全に脂肪の量が不足である箇所からの脂肪吸引で賄うことができます。 

2か所以上の場合には、もっと多くの脂肪が確保できますので、さらに効果が期待できます。このように、当院での脂肪注入が、比較的狭い場所や、皮下脂肪量の量が一般的に少ないとされている箇所からの脂肪吸引で、それなりの豊胸効果を出せるのは、生着率(注入した脂肪がバストに残るパーセンテージ)が高いためです。これまでの脂肪注入による豊胸術は、注入した脂肪のうち、吸収されずにバストに残って豊胸効果を発揮するのは、約30%が最高であると言われていました。勿論、この30%と言うのはあくまでも最高値であって、注入のテクニックによっては、注入した脂肪のほとんどが吸収されてしまって、豊胸効果を全くと言っていいほど獲得できない症例もありました。しかし、当院の脂肪注入は、脂肪吸引で採取した脂肪組織のうち、良質の、脂肪注入に適した部分を選別して使用していることと、それに成長因子を混合していることで、生着率を飛躍的に高めることに成功しています。具体的には、当院の脂肪注入では、生着率が平均約90%を記録しています。

このような高生着率の脂肪注入による豊胸術なのですが、採取できる脂肪自体が、目的の豊胸効果を出すには、やはり足りないという場合もあります。

その際には、バストグロウを併用すれば、さらに豊胸効果を高めることができます。バストグロウは、成長因子とホルモンでバストの成長を促す豊胸術です。その豊胸原理と言うのは、思春期にバストが大きくなる、つまり成長するといった過程を、成長因子とホルモンによって再現し、バストそのものを育てるといったものです。したがって、作用としては、バストを構成する細胞に働き、その細胞分裂を促進させ、その結果、豊胸効果を獲得するというものです。その際、予めこのような脂肪注入によって、バストの中の幹細胞を含む細胞成分を増やしておくことで、バストグロウに反応する細胞が多くなっていることから、通常の状態でバストグロウを受けるよりも、大きな豊胸効果を獲得できるということです。

当院の高生着率脂肪注入豊胸術には、生着率を高めるための工夫が、ふんだんに施されています。

一つは、注入に使用する脂肪組織と、それを構成する細胞の選択です。脂肪注入を行う際には、注入に使用する脂肪組織を獲得するために、手術中に前もって脂肪吸引を行わなければなりません。脂肪吸引は、1970年代にフランス・イタリアなどのヨーロッパ諸国にて始められたのですが、わが国で本格的に美容整形の診療項目として普及したのは、1980年代に入ってからでした。脂肪注入も、実際には脂肪吸引とほぼ同時と言っていいほど早くから始められていました。そして1990年代に入って、アメリカの皮膚科医であるDr. Jeffrey Kleinによって、現在のスタイルの脂肪吸引の大元とも言える、Tumescent techniqueが提唱されました。現代の脂肪吸引は、Vaser(ベーザー)やレーザーなど、どのような器械を使用していたとしても、このDr. Jeffrey Kleinの方式を受け継いでいます。そのTumescent techniqueとは、大量の、血管収縮剤入りの生理食塩水(Tumescent solution)を皮下脂肪層に注入した後に、脂肪吸引を行う方法で、手術に伴う出血をほとんど無くすと言ってもいいほどに絞ることができる方法です。しかし、吸引されて獲得できた脂肪組織は、そのTumescent solutionを大量に含み、そのままでは脂肪注入には向かない脂肪組織でもあるのです。初期の脂肪注入は、その脂肪をそのまま注入に用いて、その生着率の悪さから、大量注入などが行われ、バストに大きなしこりを残して変形させてしまうなど、トラブルが絶えませんでした。そこで、日本人医師を含む多くの医師が、生着率の向上とトラブル回避を目指して、脂肪吸引によって獲得してきた脂肪組織に対して、脂肪注入に向くように加工を加えるようになりました。その一つが脂肪組織の選択なのですが、脂肪注入に適した、生着率の高い脂肪組織を選択するというのは、そこに辿り着くまでには様々な紆余曲折がありました。そこで当院では、それらの中で、より最適な脂肪組織選択法として、遠心分離と細胞分離と言う方法を採用しています。

脂肪組織の選択の他、生着率向上のためのもう一つの工夫は、成長因子の添加です。

成長因子とは、読んで字のごとく、組織を成長させる因子です。この成長因子の作用は、細胞分裂と分化を促進することで達成されます。この成長因子を注入用の脂肪に混ぜることで、注入用の脂肪の中に含まれる幹細胞や前脂肪細胞などの、脂肪細胞の前段階にある細胞を刺激する形となり、吸収される脂肪細胞の代わりに、次々と新しい脂肪細胞を作り出すことができるのです。また、成長因子は、これらの細胞が吸収されずに生き残って、細胞の複製と分化・分裂を促進するための環境を整えることにも寄与します。それは、この注入用脂肪の中の幹細胞は、脂肪細胞のみに分化するのではなく、最終的には繊維芽細胞や血管内皮細胞など、脂肪組織内の脂肪細胞以外の細胞にも分化するためです。そしてそれらの細胞は、脂肪組織の中で脂肪細胞を支え、栄養や酸素を供給するシステムとしての細胞間マトリックスの生成を促進し、維持する働きがあるのです。さらに、このようにして脂肪組織とともに注入された成長因子は、周辺に存在する元々のバストの組織にも働き、注入された脂肪組織に対する作用と同様の作用を及ぼします。つまり、成長因子を脂肪注入に用いることで、脂肪組織そのものの生着率と相俟って、注入された脂肪組織と周辺のバストの組織の細胞成分のサポート作用が強力に相乗効果を発揮し、本来の生着率以上の豊胸効果を発揮できるということです。

 

 

起こりえる副作用・合併症

脂肪を注入する際には、できるだけ細かく、色々な層に注入しますが、理論的には、あくまでも可能性としてですが、少数の嚢胞ができることがあります。嚢胞は、画像診断上、乳癌とは明確に区別でき、自然消失もあり得るものです。