太ももの上部

太ももの表層脂肪吸引を施行したモニターさんです。太ももの上部を中心に、脂肪を取った症例です。
太ももの部分を細くしたい患者さんは、基本的に太ももの周径の一番太い部分を細くしたいという方が多い傾向にあります。理由として、やはり服のサイズ、特にパンツ類のサイズについて、太ももの太さでサイズを合わせると、ウエストが余ってしまうといった具合です。このような場合には、やはり太ももの一番太い部分を細くしてあげなければいけません。太ももの中で、一番サイズ的に太い部分は、やはりその付け根付近の部分となります。この部分の太さを抑えてやることで、ウエストと太ももの太さのアンバランスが解消され、パンツ類のサイズについても、ウエストの余りを少なくでき、術前よりも格好良くファッションを楽しむことができるようになります。

ところで、太ももと同時に、ヒップの処置を希望される方も多くいらっしゃいます。しかし、ヒップに関しては、そのサイズ自体を気にしている場合、多くの場合は太ももの外側を指摘している場合に相当します。実際に、洋服の採寸の際には、多くの場合、股関節の真横よりも少し下の部分を採寸しており、その箇所は太ももの外側を含んでいます。また、ヒップの真後ろを問題としている場合には、そのサイズ自体に問題があることはあまりなく、いわゆる「たるみ」を気にしての処置を希望される場合が多い傾向にあります。日本人のヒップは後ろへの張り出しが少なく、ボリュームに欠けています。その代り、横に広がる傾向があります。これは、欧米人に比べて、骨盤が小さいことと、それが開いているといった、骨格的な差異とともに、それに伴う歩行などの生活習慣が、使用する筋肉の変化を生み、さらにそれらが脂肪のつき方を、横に拡がった形にしてしまうためだと思われます。したがって、日本人の場合には、ヒップのサイズを小さくしたい場合には、ヒップそのものよりも、むしろ太ももの外側やヒップの外側の輪郭の脂肪を取るべきであるということができます。

太ももの周径を細くしたい場合には、脂肪吸引に関しても、やはり部位的な優先順位というものがあります。優先順位とはどういうことかというと、脂肪層が分厚いところを優先して手術するということです。予算に余裕があるのなら、特に優先順位にこだわる必要はないのですが、無制限に手術に対して費用を投入できる方は、非常に少ないのが現状ではないでしょうか。そこで、太もものうち、どの部分を優先して手術を行うかというのが、費用対効果の上では大切になってきます。幸いにして、太ももの形を考えたときにも、この優先順位というのは、サイズダウンの場合と非常によく似ているという現実があります。

まず、太ももの脂肪吸引の際に考慮してほしいのは、太ももの外側です。

太ももの外側というのは、他の部分と比べて、比較的皮下脂肪層が分厚い傾向にあります。したがって、太ももの外側の皮下脂肪を薄くすると、太ももの周径全体に占める皮下脂肪層の厚みの多くを占める形となり、周径の減少効果も大きいというわけです。また、この部分は、前述のように、ヒップの形を良くする効果も持ち合わせています。そしてさらに、年齢による体型の変化として、ヒップの横から皮下脂肪が下垂してきて(垂れ下がってきて)この太ももの外側に移動し、いわゆる「歳を取った体型」を作ってしまいます。したがって、この部分の皮下脂肪の除去は、体型のアンチエイジングといっても過言ではないのです。

太ももの外側の次に考慮すべきは、太ももの内側です。

この部分は、太ももの外側の次に脂肪層が分厚くなりやすいところです。また、太ももの周径を考えたとき、計測上も避けて通れないところでもあります。そして、やはり太ももの外側同様、下半身全体のシルエットに関して、重要な要素になるところです。下半身のシルエットというのは、やはり前後からの状態がいいことが条件ではあります。そうすると、太ももの場合、やはり外側と内側が大切な要素になるということがお分かりかと思います。さらに、最近の傾向として、太ももの内側に隙間があるという状態に憧れを持つ方が、特に若い女性の間に多くなってきています。これはやはり、この部分に隙間があるということが、視覚的効果として、細い脚という錯覚を起こさせるためだと思われます。

しかしながら、太ももの真後ろ、いわゆるヒップの下の部分というのは、比較的優先順位が低い場合が多くみられます。

それは、この太ももの真後ろと言う部分は、比較的太ももが太い方でも、皮下脂肪層が薄い場合が多くみられるからです。それは、皮下脂肪がどのようにして分厚くなっていくかということが関係します。そもそも皮下脂肪の存在価値というものは、外力から人体内部の構造を保護するという役割や、断熱効果として体温を保持する役割、そして、余分なカロリーを貯蔵するという、主に3つのものがあります。これらのうち、外力からの保護と、体温保持については、現代人にとって不要になった機能ということができます。そして残ったのは、カロリーの貯蔵機能です。そして、このカロリーの貯蔵機能が高い部分=皮下脂肪の分厚い部分と言うことができます。そこでこの、太ももの後ろ側なのですが、この部分は、歩行の時に使用する大きな筋肉が存在します。つまり、常に使用する筋肉が存在する、よく動くところなのです。このようによく使用する筋肉は、常にそこでカロリーが消費されることから、血流をはじめとした、その部分にカロリーを運搬する機能が発達していて、しかも、皮下脂肪層からもカロリー源が常に供給されるということになります。そこで、この部分の皮下脂肪層は、カロリーを貯蔵する必要もないし、貯蔵できない状態になりますので、分厚くならないというわけです。太ももの後ろ側が太く感じるのは、たいていはヒップが下垂してきたために、皮下脂肪が太ももの後ろ側に「積もってしまった」とでもいうべき状態です。この場合には、その部分の皮下脂肪の除去のため、脂肪吸引を行いますが、同時にヒップの下部の脂肪吸引を行わないと、ますますヒップが下垂してきてしまうことがあります。また、同時に太ももの外側の脂肪吸引を施行している場合、ヒップの下垂と相まって、縦長のヒップを作ってしまうことがあります。

以上のように、太ももの脂肪吸引と言う風に一言で言っても、その元々の状態によって、脂肪を取る箇所の優先順位やコンビネーションは様々であるということができます。したがって、その患者さんは、どの形で手術を受けるのが向いているのかということも、実際に診察してみないと分からないことが多いのも現状です。初診時に、しっかりと納得してから手術を受けるようにいたしましょう。

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副作用・合併症:カニューレの穴の肥厚性瘢痕
費用・料金:50万円