太ももとヒップの脂肪吸引

20代女性のモニターさんです。太ももの外側と内側をメインに後面までと、ヒップに脂肪吸引を施行しました。美容整形歴はありませんが、「安心して治療が受けられました」とのことでした。

当院の脂肪吸引は、深いところの脂肪のみを取って表面の凸凹を防止する従来の脂肪吸引とは違って、筋膜の上から皮膚の直下に至るまで、万遍なく脂肪を吸引する方法を採用しています。つまり、従来の脂肪吸引+表層脂肪吸引といった形をとります。これは、脂肪を吸引する層が多くて、脂肪をたくさん取ることができるということだけでなく、いくつかのメリットが存在するためです。

まず第一に、タルミの防止になるためです。脂肪吸引と言うのは、カニューレと言う管を皮下脂肪に挿入し、前後に動かすことによって、皮下脂肪を除去する手術です。管を通すわけですから、皮下脂肪が取れたところは、脂肪層内にたくさんのトンネルができます。深いところの脂肪のみを取った場合には、その層だけにトンネルがたくさんできることになり、筋膜と皮下脂肪の間の連続性が薄くなります。つまり、皮下脂肪層と筋膜の間には、それらを繋ぐものが少なくなるため、本来一緒に動くはずの皮下脂肪層と筋膜が別々に動くようになります。そして、筋膜と皮下脂肪層の間には、ズレが生じやすくなります。そうすると、皮下脂肪層は筋膜よりも皮膚のほうと同調して動く傾向が生じます。さらに、筋膜との連続性が薄くなることで、皮下脂肪層は重力に引っ張られて体の下の方にずれやすくなります。そうなると、今度は皮下脂肪層が、その重みで皮膚を下に引っ張ることになり、タルミを生じさせるのです。このような、筋膜に近い深い層の脂肪のみを吸引するという、従来の脂肪吸引で、タルミ防止のためには、強力で長期間の術後の圧迫が必要であるのは、これらの理由からです。そこで、当院での脂肪吸引は、このような筋膜に近い層の脂肪のみを取り去る従来の脂肪吸引に加えて、皮膚の近くの皮下脂肪層まで吸引し、皮膚についている皮下脂肪の重みを減少させると同時に、残った皮下脂肪層と皮膚との連続性を緩めてやることによって、タルミ防止のための強力な圧迫を要する期間を短縮しました。当院の強力な圧迫固定の期間は、術後約24時間です。

皮膚の直下の脂肪吸引に際して問題になるのは、何といっても皮膚の凹凸です。従来の脂肪吸引で、皮膚の直下の脂肪は吸引せずに、筋膜に近いところのみの吸引を行っているのは、この皮膚の凹凸の防止のためです。確かに、従来の脂肪吸引では、皮膚の直下の脂肪を吸引すると大きな凹凸が発生して、その修正はかなり困難なものです。そこで当院では、脂肪吸引の際に使用するカニューレの直径をできる限り細いものを使用することで、術後の皮膚の表面の凹凸の発生を防止しています。また、術中に凹凸の発生が予想される場合には、カニューレによる吸引での修正だけでなく、スムーサーという器具を用いて、皮膚の表面を滑らかにします。
直径の細いカニューレを使用するのは、皮膚の凹凸予防のための、皮膚直下の脂肪吸引に限ったことではありません。当院では、筋膜に近い層の脂肪吸引にも、直径が細いカニューレを使用します。これは、吸引後に、皮下脂肪と筋膜との連続性が、できるだけ失われないようにするためです。従来の脂肪吸引で発生する術後のタルミの原因は、前述のように、筋膜との連続性が緩くなったところに、脂肪の重みが皮膚ともども下方向に下がろうとすることです。そこで、そのような減少をできるだけ防止するために、筋膜と皮下脂肪層の連続性を、できる限り保とうということです。そして、もっと皮膚の表面に近い層にも吸引を加えてあるため、皮膚を引っ張り下ろす力も減少しています。これらのことから、短い圧迫期間でも術後のタルミを、短い圧迫期間でも防止できるようになっています。

更に、皮膚直下の脂肪層の吸引には、皮膚を縮める作用もあります。1990年代半ばから後半にかけて脚光を浴びた、表層脂肪吸引の皮膚短縮原理です。これは、皮膚直下の脂肪を吸引することで、タルミを改善できるということです。脂肪吸引は、皮下脂肪層にカニューレと呼ばれる管を挿入して、それを前後に動かし、皮下脂肪を吸引します。そうすると術後は、皮下脂肪層には多くのトンネルができる形となります。そして、それらのトンネルが上下から圧迫によって潰れ、皮下脂肪層の厚みが減少します。そうすると、上下から潰されたトンネルの中では、天井と床に相当する部分が、やがて傷としてつながり、半永久的に脂肪層の厚みが薄くなります。この、トンネルの上下が傷としてつながるというのが、表層脂肪吸引で皮膚が縮む現象の根本です。傷の組織はそれが治る時、縮んで伸びが悪くなります。つまり、トンネルが治る過程で、組織全体が縮みます。そのトンネルが皮膚の直下にあれば、トンネルが治る過程で皮膚が引っ張られ、縮んでいき、タルミが防止できるというわけです。

医療広告限定解除要件
副作用・合併症:肥厚性瘢痕
費用・料金:太もも内側・外側・前面・後面・ヒップ=60万円