目の下

WPRPFと普通のPRP(多血小板血漿)の違いは、従来のPRPよりも効果が出現するのが早く、術後約2週間程度で効果が出現し始めます。また、WPRPFには、血小板だけでなく、さらに成長因子(細胞増殖因子・グロースファクター)を添加していますので、強力なPRP(多血小板血漿)療法となっています。  

効果の具合としては、自分の細胞の成長とともに皮膚や皮下組織が若返りますので、ヒアルロン酸を注入してシワを盛り上げる方法や、表情筋を麻痺させてしまうボトックスなどと比較すると、より自然なしわ・たるみに対する効果が望めます。
効果の持続は、文献上では3年と言われていますが、総院長自身の自分の顔に対しての実験の結果、10年近くの長期にわたって効果が持続しています。ただし、シワやたるみと言った、年齢とともに出現する症状については、術後の効果は「完全なる持続」と言う概念はありません。それは、処置によって若返った箇所であっても、その後は1年に1歳づつの老化は発生するからです。したがって、このような効果の持続については、「もし、処置を受けなかった場合には」という仮定をすることが必要です。
では、「総院長の自分自身の顔に対する実験とは、どのような方法で行って、それをどのように評価したのか」ということを、疑問に思われるかもしれません。その方法とは、顔面の片方だけにWPRPFを施行し、そしてその後、左右の違いを観察していったということです。この方法は、顔面の片方については治療効果を観察しつつ、もう一方については、先ほどの「もし、処置を受けなかった場合には」という仮定を、仮定ではなく現実のものとして実現させておくということです。そうすれば、左右のシワやタルミの差をもって、効果の持続期間を実験の結果にできます。つまり、処置を受けた方のシワやタルミが、処置を受けていない方よりも少ない状態なら、処置の効果が持続しているということが言えるのです。これをハーフサイドテストと言いますが、モニターさんを含め、患者さんにこのような実験はできませんので、総院長自身が体を張って行った次第なのです。

WPRPFの作用は、真皮中の繊維芽細胞を増やして皮膚自体の若返りを促進する技術です。線維芽細胞は、皮膚のコラーゲンやヒアルロン酸を生成する細胞でもあり、その線維芽細胞が増加すると、そこにはコラーゲンやヒアルロン酸が造成して皮膚が若返ります。線維芽細胞やそれによってコラーゲンやヒアルロン酸が増成すると、皮膚は厚みを増し、水分の含有量も増加し、シワやタルミの原因の一つである皮膚の弾力性の低下が改善します。また、皮膚の代謝が活発になるということもあり、くすみやシミに対しても一定の効果が望めます。このようなWPRPFと同じような効果を出す治療に、「肌細胞補充療法」と言うものがあります。この治療とWPRPFを比較した場合、その効果の差はほとんどありません。むしろ、WPRPFの方の効果が強いと思っていただいていいと思います。しかし、費用の点では大きな差があります。WPRPFの費用は¥80,000程度なのですが、肌細胞補充療法の場合には、初回費用だけでも60万円を上回ります。
このように、WPRPFと比較して同等以下の効果であるにもかかわらず、高額な費用がかかる肌細胞補充療法とは、いったいどのような治療法なのでしょう?
この肌細胞補充療法は、一言で言うと、線維芽細胞を培養によって増やし、それを目的とする箇所に注入する治療法です。具体的には、耳の後ろなどの目立たないところからメスを使用して皮膚を採取します。その採取した皮膚から線維芽細胞を取り出し、それを細胞培養センター(CPC :Cell Processing Center)という施設で培養します。この培養の過程で、線維芽細胞を増やします。そしてその線維芽細胞を、目的の箇所に注射するのです。この治療の問題点は、
1) 少しではあるが、メスを使用する手術的な操作が必要なこと。
2) 培養には2から3週間が必要で、すぐに治療に移れないこと。
3) 費用が高額なこと。
4) 培養した細胞は、いわゆる老化した細胞であるということ。
などとなります。

以上の肌細胞補充療法の問題点の中で、特に大きな問題点は、2)の「培養には2から3週間が必要で、すぐに治療に移れないこと。」と、4)の「培養した細胞は、いわゆる老化した細胞であるということ。」です。 細胞の培養の方法にはいくつかのものがありますが、現在主流の培養法は、患者さんの自己血清を培地にするものです。その方法の利点は、未知のウイルスやプリオンなどの、感染症を引き起こす病原体が、細胞の培養過程で混入するリスクを減少させることができるという点です。しかしこの方法の場合、肌細胞補充療法に利用できるほどの線維芽細胞を獲得するまで線維芽細胞を増やすには、約3週間の時間がかかります。その他の方法では、もっと早く細胞の培養が完了するものもありますが、動物性蛋白質である薬品などを使用しますので、未知のウイルスやプリオンなどの、感染症を引き起こす病原体が混入するリスクを0にはできません。この3週間と言う時間の間に、WPRPFの場合では既に効果が出始めています。この効果出現までの時間を、ロスと考えるのか気にしないのかは個人の価値観に依存するものですので、特にとやかく言う必要はないのですが、個人的にはロスであると考えます。

線維芽細胞は「増殖能」と言って、細胞分裂によって増殖する性質を持っています。しかし、この線維芽細胞の「増殖能」にも限界があります。もし限界がないのであれば、線維芽細胞の減少による皮膚の老化も起こらないはずです。  

細胞は細胞分裂によってその数を増加させます。しかし、その分裂する回数は決まっており、したがって分裂を多数回繰り返せば、その分、老化した細胞であるということができます。これは、コピーした書類をまたコピーすると言うように、コピーを何回も繰り返せば書類が読みづらくなっていくのと同じです。線維芽細胞を培養によって増やしていくという作業は、書類を短期間に何回もコピーするのと同じことです。つまり、培養によって増やした線維芽細胞を注入するというのは、老化した線維芽細胞を注入するということに他なりません。肌細胞補充療法というのは、このような老化した線維芽細胞を注入しているため、皮膚組織には一定の見かけ上の効果が見えますが、細胞が若返るということではないのです。
それに対してWPRPFの場合には、線維芽細胞を分離するということではなく、皮膚の中に入っているままで成長因子(細胞増殖因子)を作用させます。皮膚の中の線維芽細胞は、真皮内の細胞の主成分なのですが、真皮の中にはその他に、線維芽細胞に分化する幹細胞や、幹細胞から線維芽細胞に分化する途中である細胞が存在します。WPRPFは、これらの細胞にも働きかけて、線維芽細胞への分裂と分化・増殖を促進するものです。したがって、最終産物である線維芽細胞を培養するのではないため、そこに増殖した線維芽細胞の中には、新しい線維芽細胞が多数存在します。つまり、コピーを何回も繰り返した、劣化した古い細胞ではないということです。

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