受け口の手術と同時に、顎を短くして後ろに移動3

第一に、注射による局所麻酔は、骨の中に麻酔ができません。骨は、一番表面には骨膜と呼ばれる膜によって囲まれていて、その下には白くて硬い、一般的に骨と呼ばれる部分である、硬い骨皮質があります。

さらにその下には、骨髄と言って、神経や血管の豊富な部分があります。つまり、骨髄を中心にして、その周辺を骨皮質が取り囲み、さらにその上を骨膜が取り囲んでいる状態です。肉まんにサランラップがかかっている状態に似ています。そしてそれらの構造の中で、神経が存在して痛みを感じるのは、骨膜と骨髄です。骨皮質には神経がなく、麻酔をしなくても痛みを感じることはありません。そして骨膜は、局所麻酔の注射によって麻酔薬を浸潤させれば十分に麻酔できます。しかし、骨髄については、その中の神経や血管の走行が複雑で、実際には無秩序に走行しているといってよく、注射で局所麻酔を効かせるのは困難な部分です。例え骨髄を局所麻酔薬で充満させることができたとしても、その血流が豊富な関係上、注射された麻酔薬は血流によって流されてしまい、ものの30分と麻酔が効いていないのが確認されています。つまり、骨の外側は局所麻酔ができても、骨の中心部は麻酔が効かないと言うことなのです。したがって、手術の痛みをとるには、全身麻酔が必要です。