アクアミドの後遺症を高生着率脂肪注入で再建

約5年前に他院で注入したアクアミドが、感染を伴って腫れてきたため、摘出した患者さんです。アクアミド摘出後、注入していたところが陥没したため、高生着率脂肪注入で再建しました。

写真は、術前、術後1か月目、術後3ヶ月目となります。
従来の脂肪注入は、生着率(脂肪が残る割合)が30%~50%と、あまり高くありません。そこで、ある程度満足のいく結果を出すためには、2~3回の処置を行うか、あるいは、吸収される分を見込んで、2~3倍の脂肪を注入しておく必要がありました。複数回の処置を受ける場合には、それぞれの処置の間隔は、できれば、吸収が終了してしまう3ヶ月以上が望ましいとされています。また、吸収される分を見込んで、2~3倍の脂肪を注入しておく場合には、吸収が終了するまでの3ヶ月間は、注射した部分が盛り上がりすぎの状態が続きます。
当院の高生着率脂肪注入は、採取した脂肪を遠心分離し、生着率の良い部分(幹細胞が多く含まれている部分)を取り出し、それに成長因子を添加して、目的の部分に注入します。そのことで、生着率が80~90%と、大幅な向上が見られ、複数回の処置や、必要量以上の脂肪を注入する必要がなくなっています。つまり、何回も処置を受ける必要がなくなったということと、1週間の腫れが退けば、術後の膨らみ過ぎの状態を経験しなくてもいいということです。
しかし、もう一つ、脂肪注入で注意しなければいけないことは、どの方法で手術を受けたとしても、膨らませすぎた場合、注入した脂肪を減量させることが、非常に難しいということです。したがって、高生着率脂肪注入を受ける際には、控えめの変化を想定して、希望を伝えて頂くことを、お勧めします。